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「ジェボミ」
「ん」
しばらくソファからぼーっと俺を見ていたと思うと、急に呼ばれた。
「そんなとこ座ってないで、こっち来て」
「え?」
「ここ、座りなよ」
「なんで……」
「早く来て」
「あ、うん」
「弱りすぎ」
誰のせいだよって。言ったらまた怒られそうだから、口を結んだ。
「ジェボミだけスッキリするなんて、ズルいと思う」
「そんな」
さっきまで、不貞腐れたような顔してずっと怒ってたくせに。なにを企んでるのか。冷静に話す様子から、静かに燃えてる感じが、伝わってくる。
怖すぎるんだけど。
「ジェボミ、ほんとはどうなりたかったの? 考えた? 先のこと」
「え…」
「俺は考えた。現実的に、色んな事を考えて想像した」
「なに、」
ぼそぼそと、下を向いて話し始める。
「決まってる、もし好きって言ったらどうなるか。それで、気持ちが通じ合うとどうなるのか、付き合ったり、そういう事出来るのかって。そしたらどうなるのか。やっていけるのかって。そういうの、いろいろ想像して。だけど、全部ひとりよがりで、自分で考えたって結局ダメだって思った。だから、消すしかないって」
何っていうか、誰のこと話してんの?
そういう話、俺にするの? いくらなんでも、酷くない? そんな考えで頭が埋め尽くされて。
途中から話が入って来なかった。
「聞いてる?」
突然両腕を強く掴まれて、ハッとした。
聞かなきゃだめ?
「ジェボミ、昨日俺にキスしようとしたよね」
「え、あ、うん」
「覚えてる?」
「うん……」
ごめんってまた言いそうになるのを飲み込んで、頷いた。
「酔ってたから?」
「え? なんでそんな事聞くんだよ」
「確認は、大事でしょ」
「確認って、なんの」
「いいから、どっちなの? 酔うと誰かとキスしたくなるとかそういうの?」
酔ってたせいだって、誤魔化した方がきっとこの先楽なのに。だけど、まだマクにそんな奴だって思われたくないみたいな、意地もあって。だから首をブンブン振った。
「なら、今もしたい?」
「え……」
なんで聞くんだよ、そんな事。
引っ掛け問題?
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