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《那月》
嬉しい!
嬉しい!
嬉しい!!
塩、無くなりそうだったのは、ほんとだけど、
近くのコンビニスルーして、スーパーに行ったのは……
守谷さんに、もしかして会えるかも…って。
守谷さん、僕の名前、覚えていてくれた。
なつきって。
那月って二回も呼んでくれた。
学校の先生は浅瀬で、クラスでは便利屋で、そう言えばもう長い事、名前呼んでもらってないんだ。
嬉しい!
嬉しい!
思わずにやけた顔が、食器棚のガラスに映り……はっとした。
うん…冷静に考えると変な奴…ストーカーだよね…。
………………………
反省………。
お父さんも、お母さんも、僕のこういう所が鬱陶しくて、ここに来ないかも知れない……。
学校では仕方ないが、おまえは人と関わるな、って言われてるし。
「偶然に……会った時だけ…にしよう。
ほんとに偶然に会った時だけ!
それが良い……ね?」
鏡に映った自分の顔に向かって言ってみる。
………まだ…夕食……料理の途中だった。
「やらなきゃ、ね。
うん、夕食食べて宿題やんなきゃ!
見せるって約束したし!」
…………作りながら、ふと思った。
僕………ひとり言……ばっか……増えていく……
今度は、偶然にいつ…会えるのかなぁ…
守谷さん……。
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