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《那月》
「守谷さん!
スーパー過ぎちゃいました?!!」
「半日もあるんだしドライブも兼ねて、大型スーパーへ行くぞ?
いいだろ?」
なんか…
なんか話が大きくなってる……!
大型スーパーなんて初めてだ!
いつも行くスーパーは個人経営で
でもそれなりにコンビニよりは大きくていろいろあったけど。
それよりももっと大きなスーパーって想像出来ない!
楽しみだ!
それにドライブ。
車に乗ったのも初めてなのに良いんだろうか?
社会見学はバスで行ったけど、いつも後ろの補助席ばっかりで。
でも!
今日は助手席で前が良く見える。
最高だ!
嬉しいな。
どうして守谷さんは、僕の喜ぶ事してくれるの?
ワクワクして景色見てたら、田んぼが多くなった。
あ!
河がある!
河原広いなぁ。
このずーーっと先に海があるんだよね?
海の近くに宿泊に学校で行く機会もあったけど、僕は行けなかった。
具合悪くなった時、両親が迎えに来てもらう、っていうのがあったんだけど、それを聞いて両親が激怒して。
それと同じ理由で、修学旅行にも行けなかった。
仕方ないよね?
両親は忙しいし。
でも海は行きたかったな。
泳ぐの得意じゃないけど。
「どうした?疲れたか?
少し眠るか?」
ぼーっとしてたら、守谷さんが気を使って聞いてくれた。
「なんでもないです!
元気です!」
いけない、いけない。
せっかく守谷さんが連れてってくれるんだ。
気を使わせたらいけない。
「そうか?」
守谷さんは、信号待ちの時に隣から手を伸ばして、頭ポンポンしてくれた。
「寝たかったら、遠慮しないで寝ろよ?」
温かい手だった。
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