アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
40 《一時》
-
《一時》
店内に入った。
「わ…!」
思いっきり感動してる。
しかし、その後は思いっきり戸惑っている。
さては、来た事ねーな?
「ほら、ここで注文するんだ。
何がいい?」
手を引いて、カウンターまで来る。
しかし、思いの他中高生が多い。
那月も言ってた通り、試験期間なんだろ。
「えっと…えっと……。」
那月は決められないようだ。
後の高校生が、
「ちょっとはやくして!」
と文句を言う。
「あ!ごめんなさい!
どうぞ。」
那月が謝る。
何、先に譲ってんだ!
先に行こうとする高校生に睨みを効かせ、
「ハンバーガーセット。
那月もそれでいいか?」
「はい!」
「飲み物は、コーヒーで。
おまえは?ジュースか?オレンジかリンゴか?」
「あ…あのオレンジジュースでお願いします。」
受け取って席に座る。
なんだか非常に疲れた。
「あの…すみません、守谷さん……。」
「ここのチェーン店来た事ないんだ?」
「……はい。
すみません。」
那月がしょげかえる。
「いいよ、来た事ないんだったら仕方ない。
さ、食おう?」
「……はい!」
ハンバーガーをガブリと食べる。
うん、久々に食ったから旨い。
那月は、ハンバーガーを一口食べては感動し、ポテトを一口食べては感動してるようだ。
でも、全く口を効かない。
「……那月?」
「はい?」
「食事中にお喋りしない、って躾られたのか?」
「あ…いいえ!
つい癖で……」
言ってしまってから、はっ、と口を押さえた。
「そう…ですよね。
相手の人に、失礼ですよね。
すみません…….。」
いや、単になんでだろうと思っただけなんだけど。
いろいろと変わった子だ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
40 / 278