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46 《一時》
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《一時》
「あの…!!
守谷さん、ありがとうございました!!」
クマを抱いて深々とお辞儀した。
「不要な物引き取ってもらっただけだから、礼には及ばない。」
いささか、分かりやすかったか?
「もういいから行くぞ。
買い物あんだろ?」
「はい!」
クマを手に持って、嬉しそうについてくる。
「うわぁ、こんなに有るんですか!」
那月は食品売り場に来た途端、広い店内に驚いた癖に、いざ買うとなったら急に迷ってる。
「どうした?」
「いろいろありすぎて…。」
「コレなんか美味しいぞ?」
酒の肴だが、おかずにもなる。
「じゃあ、コレにします!」
結局、それと幾つかのいつものスーパーで買えない食材を買う。
「菓子は?」
「あ…あんまり食べないんです。」
そう言えば、スーパーで会って菓子を買ってる所見た事が無い。
「……まさかソフトクリームも初めてって言うんじゃ…?」
「あ…あっと……食べた事あります…。」
目を晒して言う。
……食べた事ねーな。
まぁ、そんな家庭もある、か。
「食品も買ったし、そろそろ帰るか?」
「はい!」
那月は、車でもクマを離さない。
幼いなぁ。
でもボーイッシュな女の子みたいな外見に、意外と会うんだな、コレが。
クマを手に持ってニコニコ外見てる那月を見ると、なんかこう、ほのぼの〜って感じだ。
「あの……守谷さん、いろいろありがとうございました!」
マンションで那月を下ろす時、また深々とお辞儀をされた。
「いや、こっちこそ助かった。
楽しかったか?」
「はい!とっても楽しかったです!」
「じゃあな。」
「ありがとうございました!」
良いと言ったのに、また深々とお辞儀。
車を走らせる。
6時…か。
意外と楽しかった事に驚いた。
案外、大型スーパーも良いもんだ。
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