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《那月》
家に帰って、はぁ……と息を吐く。
信じられない。
夢みたい。
まさか、夢じゃないよね?!
……夢でもいいや。
幸せな夢だもん。
どうして守谷さんは、僕が喜ぶ事ばかりしてくれるの?
車に乗せてくれたり。
何処に行きたいって聞いてくれたり。
一緒にハンバーガー屋さんに行ってくれたり。
くまさんをくれたり。
いっぱいありすぎて、わかんなくなる。
守谷さんはただの親切な人で、僕にしてくれた事も気まぐれで大した意味はないんだろうけど。
それでも僕にとっては、大事な大事な人。
ねぇ、くまさん。
僕が勝手に思う分には良いよね?
誰にも言わない。
くまさんにしか言わない。
良いよ……ね?
それからも、守谷さんとはスーパーで会う。
声掛けて、返事してもらったら嬉しくなる。
那月、って呼んでもらえたならドキドキする。
あのね、くまさん。
今日は会えたんだ、守谷さん!
別れる時に、
『寒くなって来たから風邪引くなよ?』
って言ってもらえたんだ!
嬉しい。
今度は、何言ってもらえるんだろ?
楽しみだね?
10貯まったらスーパーに行ける。
みんな受験が目の前でイライラしてて、一日学校に行ったら直ぐに貯まるんだ。嫌な事。
スーパーに行っても、守谷さんには会えない事が多いけど……
会えばそんな事吹き飛んじゃう。
今度は
今度はいつ会えるかなぁ……。
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