アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
50 ☆
-
《那月》
どうしよう……?
数少ない公衆電話見つけて、お父さんの所に電話して事情を説明したけど、ガチャンと切られた。
それからは何度掛けても、お父さんは出ない。
駅前のビジネスホテルに、泊まりたいって言ったけど保護者が居なくてはダメだと断られた。
クラスメイトの話で聞いてたインターネットカフェもジロジロ見られて、断られた。
…………小学生に見られたのかも……。
どうしよう。
とりあえず公園のベンチに座った。
公園の時計は、10時を指してる。
結局……スーパーには行けなかった。
スーパーは閉店時間、とっくに過ぎてる。
僕が寝てたのが悪い。
せっかく今日もスーパーに行けたのに。
守谷さん、来たかもしれないのに。
頭痛は酷くなり、身体もゾクゾクする。
くまさんに話掛ける。
「どうしようか、くまさん?
家にかけてもお母さんは出ないし。
直接帰って、お母さんにホテル泊まれるように頼もうか?」
くまさんは何も答えない。
「………そうだね、ダメだね。
お母さん、僕が帰って来たら怒り狂うもんね?」
はぁ、とため息吐いた。
「仕方ないから、今晩は此処に居ようか?
寒くなったらコンビニに入ってちょっとだけ暖まらせてもらおう。
そうだ、今からコンビニ行こう!
ちょっとだけ暖まって、温かいスープ買ってまた此処に来よう。
それが良いよね!」
勇んで立ち上がろうとした時、クラッとめまいがして座り込む。
「あれ…失敗、失敗。
変だなぁ。」
くまさんをポケットに入れて、今度は注意して立ち上がった。
「今度は成功!
さ、暖かい所行こうね!くまさん!」
良かった。
雨や雪が降ってなくて。
天気が悪かったら、公園には居られないもんね?
くまさんが一緒で良かった。
一人で公園で過ごすんでなくて良かった。
……良かった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
50 / 278