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69 《父親》☆
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《父親》
夜、アレから死にそうな声で、電話が掛かって来た。
乱暴されて、痛みと熱が酷い、と。
死んだら死んだ時なんだが、後々面倒になっても困る。
懇意にしている医師と一緒に、アレの所に行く。
アレは、電話口の所で、グッタリと意識が無い。
「おい!」
足で揺すったら、気が付いた。
「……お…とう……さ……」
か細い声と縋るような目で見て言うが、嫌悪感しかない。
「医師と来ている。
早くベッドに横にならんか!!」
弾かれたようにビクッとなって、ノロノロと這ってベッドに横になる。
医師は、熱を測り身体の様子を見る。
それから化膿止め、痛み止めの薬を飲ませた。
「どうなんだ?」
「熱が高いのが気になりますが、打撲は、まあ大した事はありません。
肛門裂傷による痛みと熱です。」
「はっ?」
「つまり、息子さんは男に犯されて傷を負ったという事です。」
男?!!
男と関係を持ったという事か?!!
頭に血が上った!!
薬が効いてきて、うとうとしかかってたアレの胸ぐらを掴む!
「言え!!
いつからだ!!
よくも男となんか……恥を知れっ!!」
滅茶苦茶に叩く。
「……ぁ……う……!」
「およしなさい!」
医師が、みかねて止める。
「言え!!いつからだ!!」
「…公園…で……襲われて………。
ごめんなさい…!
…ごめんなさい……ごめんなさい……!」
「どうやら行きずりの犯行らしいですね?」
医師が言う。
舌打ちして掴んでた手を離すと、アレはヘタヘタと崩れ落ちた。
行きずりの犯行か。それなら後腐れはないな。
「いいか?!
絶対隠せ!!
男が男に襲われるなぞあり得ないからな。」
「……は…い…お父さん…….。」
「入院させますか?
痛みと熱が高いのが気になります。」
「それには及ばない。
コイツはオーバーなんだ。」
全く、コイツはろくな事をしない。
産ませるんじゃなかった。
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