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83 《一時》☆
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《一時》
「何を言ってんだ、晴!」
「えー、だって先輩男同士のSEX経験ないでしょ?」
「当たり前だ!」
「俺は経験あるし。」
さらっと、言う。
「えっ??」
「俺は男しか愛せない、いわゆるゲイです。
あー、心配しないでください、俺はショタの気は無いっす。
ついでに先輩にも食指動かないっすよ?」
……なんだか頭が回らない。
目が点になる、っていう事ってあるんだな……。
「後始末もやっ……って無いよね、その分じゃ。
とにかく早く暖かい所に連れてって、手当てしないと。
俺が診てダメなら、医者に。
……那月くん、医者行くのと俺、どっちが良い?」
「え…えっと……」
那月がオロオロする。
「……お医者さんは…ダメ……」
「じゃあ決まり。
先輩の所いいですか?」
「…ああ。俺が背負って行くよ。あ、親に連絡…」
その途端、那月が必死になって俺の腕を掴む。
「ダメです!ダメ…!!
ち、父には知らせないで!
…お願い……します…お願い…」
その手が、小刻みに震えてる?
寒い所為?
でも…あまりに那月が震えてるし。
「……わかった、知らせない。
安心しろ?な?」
ほっとしたように那月が、微かに頷いた。
「早く行きましょう。
座ってるのも辛そうだし。」
「そうだな。」
「え…でも……あの……悪いです!
えっと」
……グチャグチャごめんなさいばっかり言ってるから、
「那月、ちょっと痛いけど辛抱しろよ?」
と、そっと背負った。
那月は、痛みを唇を噛んで耐えてる。
小さな冷たい手が、肩を掴む。
軽い身体。
そして冷え切ってる。
誰だ!
こんな小さな何の害もない奴に、レイプし乱暴したのは?!!
本当に許せない!!
晴がその横をついて来る。
「……守谷さん…。」
那月が呟く。
「なんだ?
辛いか?」
尻に傷があるんだ。
この体制は、辛いだろう。
「もうちょっとだからな?」
「そ…じゃなくて……」
「ん?なんだ?」
「……二回目……負ぶってもらうの…」
「…そうだな。」
「……あったかい……です……」
こんな時に……
なんでおまえは幸せそうな声してる?
「……あったかい……」
痛いだろうに…
何で……?
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