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91 《晴》
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《晴》
これは、これは。
先輩、気付いてないだけで那月くんの事憎く思ってないの丸わかり!
怒ってる先輩置いて、先に部屋へ戻る。
「さ、手早く済まそ?
今後、ちょっとでも具合悪くなったら病院行きだからね?!」
「はい。」
うん、おおかた血は止まってるし薬を塗って、下着を履かせた。
「……ありがと…ございます。」
恥ずかしそうに那月くんがお礼を言う。
その顔が青い。
だいぶ疲れてんなー。
ま、抱かれる方が疲れるし、ましてやそれがレイプじゃ……。
全部終わった後、様子を見てた先輩も怒りながら部屋に入って来た。
「え…守谷さん…怒って……?」
「あー、気にしない、気にしない!
俺に怒ってるだけだから!」
「少しは気にしろ!」
先輩がむっつり言う。
「……でも……」
俺と先輩の顔見比べてオロオロする。
「晴さん、僕なんかに優しくしてくれて、親身になって世話してくれて……」
あちゃー、それ、火に油。
ますます先輩の顔が険しくなる。
「いーから、いーから!
いつもの事だから。」
「……でも……ほんとに嬉しかったんです!
この間のお医者さんより丁寧に診てくれて!
あ……!」
那月くん、言い過ぎたと口を抑えるがもう聞いちゃった。
やっぱりか。
傷口を見た時そうじゃないかと思ってた。
でも、先輩には初耳だったようで
「この間?
この間って??
まさか、他にも?!!」
先輩が叫ぶ。
「ぁ…の……」
「どうなんだ?!那月?!」
「はいはい、そこまでー。
那月くん、疲れてるみたいだし休ませてあげましょー。」
先輩は、那月くんの青ざめた顔ともうどうして良いのかわからない半泣きになった表情見て、黙って寝室までお姫様抱っこで運んで行く。
両者とも無言。
ほら、先輩!
なんか言ってあげないと!
………ダメか。
先輩、こっちの方面に関してはウブなんだからな……。
うーー、焦ったいな。
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