アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
97
-
《那月》
夢……かな?
守谷さんが抱きしめてくれる。
信じてくれた。
汚くないって。
こんな幸せな事が起こるはずない。
それに
キス……した……?
そうだよ!
キスしたんだ!!
えっと……どういう事だろ??
まさか、守谷さんが……
って僕なんかに、あり得ない!!
そうだよ!
夢に違いない!!
でも……
確かに……
唇と唇が……
「……あー……ゴホン!
見捨てるなんて、そんな事ある訳ないだろ?」
身体を離して守谷さんが言う。
「ぁ…はい。」
「じゃあ横になれ。」
「はい。」
なんか
なんか恥ずかしい。
守谷さんは………平気な顔してる……??
あ!
あれは、パニックだった僕を収めるため……だよね?
うん、そうに違いない!
でも……唇と唇………
ひょっとして
もしかしたら
万が一
僕なんかを好きになって……
うわっ
あり得ない!!
そうだよ、あり得るはずない!
こんな汚い取るに足らない僕だよ?
汚くない、って言ってくれたんだって僕を慰めるためだ。
抱きしめてくれたのだって……
でも
でも、ひょっとしたら………
「那月?どうした?」
「はい?」
僕の心の声、覗かれている様な気がしてドキドキした……。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
97 / 278