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《那月》
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目が覚めたら、ベッドに突っ伏して守谷さんが眠ってた。
僕の腕にはしっかりと、守谷さんの手が絡まっている……?
え?
何?
えっと…えっ…あ!
泣き寝入りしたんだ!
うわっ!どうしよう!!
多分僕が寝てるし、起こすのが嫌で手、払えなかったんだ。
巻き込んで寝てたし……。
す…すみません…守谷さん。
そっーっと手を離す。
嬉しかった。
嘘吐いてまで休ませてもらえたこと。
それと……同時に寂しくて。
お父さんやお母さんとは全然違う、ね。
そう思ったら、涙出て来て。
守谷さんの優しさが嬉しかった。
平気だと思ってたんだ。
結局はヤられるんだって……わかってた。
でも、平気だって……
でも……
怖かった。
痛くて痛くて堪らなかった。
それを、誰がにわかってもらえた事が、嬉しかった。
で……ワンワン泣いて、あげくの果てに泣き寝入り……
…守谷さんには見られたくない事ばっかしてる……。
横の守谷さんを見る。
守谷さんの寝顔、初めて見た。
てか、こんな近くでマジマジと見る事なんてなかった。
手が勝手に伸びてそっと…頰触った。
起きる、と思ったから慌てて手を引っ込めたけど。
守谷さんは起きない。
ほっとして、また見る。
…………唇。
信じられない。
キス……したんだよ……ね
守谷……さん……と……
無意識に……顔……が……
突然甲高い音楽が鳴り始めた!!
慌てて、パッと離れたけど……
なに…
何しようとしてたんだ、僕?!
その唇が触れた事が余りにも信じられなくて。
だからって…
だからって、
だからって、寝てる隙にも一度確かめようなんて!!
莫迦、莫迦莫迦!!
自分の莫迦!!
ごめんなさい!守谷さん!!
本当にごめんなさい!!
うぅ………自分が怖い……
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