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ポジティブという名のネガティブ9
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最後まではしないにしても、絶対に何かしらはしてくると思っていた俺の予想に反して、りんたろーさんは特に何もしてこなかった。
いや、頭は洗ってくれたんだけど、本当にそれだけ。
「他は自分で洗え」って言われてタオルを貸してくれたから、体は自分で洗った。
今はりんたろーさんも俺も洗い終えて、一緒に湯船に浸かっている。
俺がりんたろーさんの脚の上に座って、りんたろーさんは後ろから俺を抱きしめるような感じだ。
しかも何故か、俺の右手はりんたろーさんの右手と繋がれていて、りんたろーさんの左手は俺のお腹辺りに回されている。
なんかもう恥ずかしすぎて頭ん中が沸騰しそう。
でも、嫌ではない…
「出たくなったら言って、俺も一緒に出るから」
恥ずかしさと葛藤していたら、りんたろーさんに言われた。
正直恥ずかし過ぎて今すぐ出たい。
でも、このままでいたい気持ちもないわけじゃない。
りんたろーさんは何でこの体勢にしたんだろうか。
よく分からないけど、俺の中にあるりんたろーさんの恋愛的イメージがどんどん崩れていく。
自分でクズって言っていたくらいだから本当にクズなんだと思っていたけど、今までの女の子みんなにこんな優しくしていたとしたら全然クズじゃない気がする。
でもそれが同時に何人もいたらクズってことになるのか?
ふとなんとなく、りんたろーさんがどんな反応をするのかが気になり、繋がれている右手に少し力を入れて、お腹に回されている左手に自分の左手を重ねてみた。
「ん?もう出る?」
短い問い掛けと共に、右手には優しく力が込め返され、左手は払われることなく受け入れられた。
俺からしておいてなんだけど、恥ずかし過ぎてやばい。
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