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嫉妬 キヨレト1
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レトside
キヨ「おーい 聞いてる?」
恋人のキヨ君の家に来て話しているんだけど…。
それどころじゃないんだ!俺はただ気が気でないんだ。
ーーーーーーーーーーーーー
昨日。俺とキヨ君で外出中だった。
だけどキヨ君はずっとそわそわしてて、更にはトイレに入って30分出てこなかったり、腹痛がして…と何度も椅子に座ったり。
気になって様子を伺っていたけど、俺はやっぱり鋭いんだろうな。こんなところで鈍感だったなら、俺はもっと幸せなのかなとか少し思ってしまうな。
そう、キヨ君は確実に演技している!ガチ腹痛の時のキヨ君はもっと雰囲気から違う。あとキヨ君が嘘をつくときは分かりやすすぎる。
話しててもどこか遠くを見つめているようで。
体調の悪いふりをしてよそ見をして、隠し事でもあるのかなあ?あと早く帰りたそうにしてるし。
だから俺は少し早めに別れたあとに、跡をつけた。
キヨ君は誰もいない路地裏に行き、ちょこんと座った。
そして電話をかけた…
「今から路地裏に来ていただけますか。」
相変わらず声がでけえなと思った。
来た側の見知らぬ男は声を潜めているので何を言っているかはよく分からないが、よくない流れなのはいとも簡単に理解できた。…見知らぬ男はキヨ君に抱きついたり、なんか脱がせようとしていたり。
もう俺はよく分からなくなった。何してんだ、そうしか思えなかった。とんでもない不快感と苛立ちを感じて、それからなんとか自分を騙したかった。
だから暫く覗いた後止めることもせず帰った。
小さく響いたキヨ君の息が耳に残って離れないのだ。
ーーーーーーーーーーーー
キヨ「ちょっとレトさぁぁぁん!なんかあんなら言え!」
この元気さに救われる。だけど。
レト「ねえごめん、本当にごめん」
キヨ「え…?」
レト「なあ本当にただ心配なだけで!!えと…あの…」
レト「昨日俺と別れた後何してたの?!」
レト「見ちゃったの!キヨ君がぁ!うわあああああああ」
キヨ「…それは誤解で!」
レト「…あ、ぁ、何でもない悪かったわ…」
レト「ごめんな」
俺は一目散に走って家を出た。
察してしまった。嫌なことしか思い浮かばない。
俺が不満だった?何が悪かった?
まだ何もしたことないから。恋人と言っておいてやってることはただの友人だ。そりゃ嫌になるよな。涙が溢れて切った風と一緒に吹き飛んでゆく。
この感情は、嫉妬。あの息遣いが耳にこびりついている。
本当の俺からキヨ君への愛情は、こんなもんじゃない。
なんであんな奴に。
勝手に他人に汚されることを許すわけがないのに…
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