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有川先生④
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「佐々木君、やめなさい」
「ふふ、イって良いいれふよ。もうイきたいれひょ?」
佐々木の目が輝いている。まるで俺をイカせようと口で使える技術の全てを駆使しているようだ。
「俺がイったら罰になるんじゃないのか!?」
「……先生、野暮な事聞かないで下さい。俺の事は考えずにイけばいいんです」
永瀬を見ようとすると、先程まで小倉のところで彼を犯していたが、もういなくなっている。
小倉は尻を向けてソファーで寝ていた。精液塗れになっていて、臭いが充満している。
「あっ、莉紅様ぁっ」
「イかなかったご褒美。気持ち良くイかせてあげるよ」
次は梅山さんが机の上に座って、永瀬が向かい合って彼女を犯している。何故か彼女のチンポはリングを付けられていて、射精が出来ないようにしている。
「あ、イク! あぁぁっ、ドライでイッちゃうぅ!!」
「中がキュンキュンしてる。イってるの分かるよ、クリトリスいじめてあげようね」
パンパンに腫れて赤くなっているチンポを、永瀬君が強く握って上下させている。あれはヤバい。
どれ程の痛みかは想像出来ないが、絶対痛いのは分かる。
「永瀬君! そんな事をしたら梅山さんが……」
だが、普通なら激痛となるであろうその行為を、梅山さんは涎を垂らして悦んでいた。
「ひぃああああっ!! あっ、もっとぉ……もっといじめてぇぇっ!!」
「君が勝ったご褒美だ。もっと痛みを受け取って」
「あああああああっ!!」
梅山さんは乳首を噛まれたり、首を絞められたりして、歓喜の声を上げている。
絶叫自体は悲痛なものに聞こえるが、梅山さんの表情を見る限り嫌がってはいない。
「先生ぇ、早くイッてよぉ」
目の前では、佐々木が涙目でフェラをしている。我慢しているが、今イこうと思えばイけるのだ。
永瀬は俺がイったら佐々木に罰を与えると言っていた。……けれど、それが佐々木の望みなのだとしたら……?
俺は腰を振って、佐々木の口内に精液をぶちまけた。人の口の中に出すなんて。AVだけだと思っていた。
俺なら出されたくないし、女性の淫液でも少し舐めるくらいはいいけれど、口の中に出されたいものではないからだ。
だが佐々木は当然のように飲み込んだ。
「ちょ、佐々木君っ」
「? なんですか?」
「いや……」
クスクスと笑いながら永瀬が戻ってきた。
「ふふ、イっちゃったようですね」
彼が今までいたであろう場所を見ると、梅山さんは自分のお腹を精液塗れにして床で横になっている。
満足そうな表情を浮かべて、なんか幸せそうだ。
「僕言いましたよね? 先生がイったら和秋に罰を与えるって」
「で、でも、彼が……」
「和秋、覚悟はいいね?」
「はい」
佐々木も、梅山さんのように目をトロンとさせた。罰を期待しているようだ。
それからは何をしているのか分からない状況になった。佐々木は縛られて鞭を打たれているし、取り残された小倉と梅山さんは二人でセックスを始めた。
この時は小倉は男役になるらしい。梅山さんの上に覆い被さって、まるで本当の恋人みたいに優しく抱いていた。
「あ、葵唯君。好き……葵唯君が好き……」
「夏希ちゃん、ありがと。君が愛しいよ」
この二人はなんなんだろう? さっきそれぞれ永瀬とセックスをしていた筈だ。本当は二人は好き同士だとしたら、永瀬は……なんなんだ?
深く考えるのはよそう。
どうせ後で永瀬に写真をネタに脅されるのだ。
もう関わりたくない。
俺は教師という仕事に、少なからず希望を持っていた。生徒に勉強を教えるだけじゃない、それ以上の意味のある仕事が出来ると思っていた。
現実は男のチンポをしゃぶって、男子高校生達の乱交を見せられているのに何も言えない、自分の無力さを突きつけられている。
向いていなかったのだろうか。教師なんて……。
「先生、お待たせ」
プレイを終わらせた永瀬が戻ってきた。佐々木は寝てしまったらしい、床に横たわったまま動かない。ブランケットが掛かっている。
「もう何も口出ししない、帰してくれ」
「乱交してるのに注意しないくらいですもんね」
「う、うるさい! さっき撮った写真で脅すんだろう? それなら何を言っても無駄だ」
「まぁその通りです。大事にしたらあの写真をネットに流します。名前と職場を添えて」
「クソ、関わるんじゃなかった」
永瀬は後ろで縛られている俺の腕から、縄を解いた。ようやく自由になった……。
転がるようにベッドから下りて、放置されていた鞄を掴むと、そそくさと部屋から出た。
早く帰りたい。帰って、煙草吸いたい。そんで風呂にでも入ろう……いや、その前に歯を磨いて口を洗ってからビールでも飲んで……。
廊下をズンズンと歩いていた俺の足は止まった。
奴らは今乱交中だ。まだ夢中でヤりまくっているんだろう。俺なんかセックスなんて……何ヶ月もしてないのに。ガキが。
やられっぱなしは気分が悪い。
二階の部屋は四部屋。この中に永瀬の部屋があれば……奴の弱みを握れるかもしれない。
躊躇いなどなかった。
今までいた部屋の隣の部屋を開ける。けれど、衣装部屋だろうか。目当ての部屋ではない。
次に向かいの奥の部屋だ。開けた瞬間、永瀬達がいる部屋のドアが開いた。
咄嗟の判断だ。すぐに自分が開けた部屋に身体を滑らせて、音がしないようにドアを閉じた。
「ここは……」
シングルのベッドが一つに学習机と椅子、本棚には参考書や漫画が詰め込まれている。テレビ等の電子機器は無い。だだっ広いだけの簡素な部屋だ。
永瀬の部屋だろうか。
だが、机の上のノートには「小倉葵唯」と書いてある。英語のノートだ。それと、結構使い古している分厚い日記帳が置いてある。という事は小倉の部屋か?
日記帳の表紙を捲ってみると、一ページ目に写真が挟んである。
病院のベッドで座っている男の子と、永瀬と小倉、三人で写っている。入院着を着ている彼は高校では見かけた事のない人物だ。
別の学校の生徒か、もしくはまだ入院中なのかもしれない。
一ページ目には何も書かれていなかった。二ページ目を開く。
『緑が永瀬に取られてしまった。ずっと好きだったのに、あんな女みたいな奴を緑が好きになるなんて。
緑も永瀬も嫌いだ、嫌い』
後悔の念がひしひしと伝わってくる内容だ。やはり小倉の日記のようだ。
年月日を見ると、中学一年生の秋から始まっている。毎日ではなく、小倉の中で大きな出来事があると書くようにしている様に見える。
『今日は永瀬をいじめる奴らを殴ってしまった。
やっぱり俺は人を殴るなんて事は出来ない、もうしたくない。
緑は真面目だから暴力反対で、言い返す事しかしない。永瀬はやられっぱなし……どう抵抗しても悪化するから諦めてるみたいだ。
緑が悲しむから俺が守らないと。なんで恋敵を俺が守らなくちゃいけないんだ』
『俺が永瀬を守った事が裏目に出た。
あいつら、俺が見てない隙を狙って永瀬に怪我をさせた。緑は緑で返り討ちに遭ってるし、どうすりゃいいんだよ』
『決意した。
きっと、このせいで俺が悪者になるんだ。本音を言えば嫌だ。でも、もう永瀬が傷付いて緑が悲しむところを見たくない。
俺が主犯となっていじめをする事にした。そしたら前に殴った事で俺を怖がっている他のいじめっ子達は永瀬をいじめなくなった。ターゲットを変えたようだけど、俺にはどうにも出来ない』
いじめの裏側を垣間見たのだった。
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