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にゃんこ
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「にゃん。」
見事、オレはにゃんこくじで猫耳を当てた!
今日は、待ちに待った立花さんとのデート。
愛しいカレは、オレが当てた猫耳を着けてポーズを決めている。
迷わずスマホを構えるオレ。
予想以上に可愛いではないか!
動画にしながら、写真も撮る。
あぁ、何て可愛いんだ。
「あ、ボクもくじ引かなきゃ。」
猫耳の立花さんが、嬉しそうにくじを引いた。
「おめでとうございます!大当たりです!」
「えぇー?!」
「最近オープンした、にゃんこホテルの宿泊券です。」
「にゃんこホテル?」
「猫ちゃんと一緒に泊まれるホテルで、猫好きのための空間です。」
「すごい!」
ほくほくしながらオレの元へ戻ってきた立花さん。
「今度にゃんこホテル、一緒に行きませんか?」と誘ってくれた。
天にも登る思いで、快諾した。
猫も可愛いが、猫と戯れる立花さんが可愛すぎる。
猫の写真撮影オッケーとなっているが、主に彼しか撮っていないことに気付いた。
まぁ、スマホの中味を見られる訳でもないだろうし、いいだろう。
「流石です、二階堂さん。」
「ん?」
「素敵な彼氏さんは、猫よりも彼女を見つめるべきなんですね。」
ニコッとカメラに目線を向けてくれた。
思わず手が震えたが、それに堪えて「そうですよ。」と答えた。
「二階堂さんと一緒いると、すごく幸せな気持ちになります。男同士なのに、なんだか胸がドキドキするし。どうしてかな。あなたが笑うと嬉しいけれど、胸がキューって締め付けられる。ずっと一緒いたいな。」
すごい告白だ。
ああ、好きだ。
オレはやっぱり立花さんが好きなんだ。
自覚するとますます立花さんが可愛く見えてきた。
「今日のデート、実はちょっと緊張していたんです。」
「どうして?」
「二階堂さんみたいに素敵な人と出かけるのなんて初めてだったし。」
「今も緊張していますか?」
「ううん。猫にかこまれて幸せ。ボクが好きなものを選んでくれて嬉しいです。ありがとうございます。」
「オレも立花さんの笑顔が見られて嬉しいですよ。」
「…ほんと、素敵ですね。勉強になります。」
「ただ本当の気持ちを言っただけだけど。」
「そうやって自然に相手を喜ばせるところまで、すごすぎます。」
「喜ばせるために言ったわけではないけど、喜んでもらえたなら嬉しいです。」
「なんで、そんなにかっこいいんですか。」
「惚れてもらってもいいですよ?」
「もうちょっと惚れかかってます。どうしよう。女の子みたいにときめいちゃってます!」
「デートらしくていいじゃないですか。もっと楽しみましょう。」
「二階堂さん、ほんとうににゃんこホテル、一緒に行ってくれますか?」
「もちろんいいですよ。」
「ボクみたいなのと行って楽しいですか?」
「立花さんとだから行きたいんですよ。あなたはとても可愛いです。」
「?!」
「どうしました?」
「ほんと、辞めてください。心臓が止まるかと思いました。
「可愛いって言われるの嫌でしたか?」
「嫌とかじゃなく、言われ慣れてないし、二階堂さんみたいな人に言われると、ドキッとしちゃいます。」
女同士できたヤツらにチラチラこちらを見られている。
見てんじゃねぇ!
でも、まぁ、許す。
立花さんと次のデートの約束ができて、オレは機嫌がいい。
にゃんこホテルに泊りがけデート!
楽しみすぎる!
猫もまぁまぁ可愛いが、やはり立花さんが可愛すぎて、やばい。
一つ一つの仕草が可愛すぎる。
あぁ、美味そう!
食いてぇ!!!
うなじ、最高に美味そう…。
ってか、私服も可愛すぎるんだが。
脱がせてぇ〜!!!
ジーパン似合うなぁ。
ってか、スーツだと気付かなかったけど、足細い。
んで、長い。
綺麗な足してんなぁ。
足も好みだわ。
素足見てぇ!
立花さんのだったら、すね毛生えてても興奮しそうな自分が怖い。
ヒゲとか生えるのかな?この人。
至近距離で見れないが、毛は薄そうだ。
百瀬もツルツルだったよなぁ。
アイツは、腕や足に毛が生えないのをすげぇ気にしていて、からかうと怒って面白かった。
筋肉もつきにくい体質だったから、腕の筋肉を見せつけてよくバカにして遊んでた。
立花さんは、百瀬よりはしっかりと筋肉がバランス良くついてはいるが、細い方だ。
ちゃんと男らしい骨格をしている。
なのに色気がある。
百瀬は、女みたいな身体つきをしていたが、ガサツだったから、色気が全く無かった。
比べる相手が悪いかもしれん。
アイツは、ダチで、立花さんとは違うからな。
まぁ、可愛い選手権があるとしたら、オレの中では一応代表選手が百瀬だっただけだ。
アイツは、見た目がバカみたいに良かったから。
立花さんも色白で綺麗だが、百瀬は、さらに白い。
日本人離れの白さだからなぁ、アイツのは。
オレは、立花さんの健康的な肌の色の方が好きだな。
何度も感じているが、美味そうだ。
ちょっと舐めてみたいって真剣に思っている。
猫と遊ぶ立花さんの横顔、超絶可愛いんだが、どうしてくれる。
下半身に熱が集まるのを山田の全裸を想像して、なんとか鎮めているのだ。
こんなに活躍するとは思わなかったぞ、山田。
次回来店してくれたときは、サービスしてやらなくては。
「二階堂さん、そろそろ時間ですね。猫ちゃんたちにバイバイしなきゃ。」
猫が立花さんにスリスリして、まるで、本当にご挨拶しているようで可愛いかった。
うん、猫も立花さんも可愛いな。
「お昼、定食屋さんでいいですか?」
「はい。立花さん、オススメのカツ丼を食べてみたいです。」
「ふふっ。とっても美味しいからビックリしちゃうと思いますよ。」
「期待してます。」
「二階堂さんは、一人暮らしですか?」
「ええ。」
「料理はします?」
「まぁ、ボチボチですかねぇ。最近は忙しいので、コンビニ弁当が増えているかな。」
「それはいけない。今度、何か作らせてください。ボク、料理には自信があるんです。」
「それはすごい。」
「両親が共働きで忙しかったし、姉が料理が出来なかったから、ボクがいつも作ってたんです。普段あまり誉めてくれない姉さんでも、料理は美味しいって言ってくれるから、自信あるんです。」
ニコッと誇らしげに微笑む立花さんが可愛い。
でも、家に行っていいってことなのか?!
それとも、社交辞令か?
何となく言ってるだけか?
気軽に他人を部屋に入れちゃうタイプなのか?
「あ!いきなりすみません。料理を振る舞うなんて、図々しいですよね。二階堂さん、困っちゃいましたか?」
「いえ、嬉しいですよ。でも、まだ、会ったばかりなのに、部屋まで行って迷惑じゃないのかなと思いましたが。」
「男同士ですし、お気になさらず。いつでも遊びにいらしてください。一人暮らしで暇してますし。お客さんが来てくれるのは、嬉しいです。」
「では、お言葉に甘えて、近々遊びに行かせてもらいますね。」
「ふふっ。楽しみです。」
「あ、定食屋さん、ココですか?」
「そうそう。ちょっと分かりにくい場所にあるから、隠れ家っぽくていいでしょ?」
「確かに。」
「常連さんが多いんですよ、このお店。」
「なるほどね。いい雰囲気のお店ですね。」
「昔ながらの定食屋さんって感じ。デートには向いてないかもしれないですが。」
「こういう雰囲気、オレは好きだけど。」
「そうですか?ボクも落ち着きます。お気に入りのお店を二階堂さんに気に入ってもらえて、なんか嬉しいな。」
「オレたち、好みが合うのかもしれないですね。」
「そうかもしれませんね。」
個室に通され、向かい合って座る。
熱いおしぼりで手を拭き、冷たい水を飲む。
喉が渇いていたことに、今、気付いた。
立花さんと会話することに夢中になっていたのか。
立花さんのオススメのカツ丼を二つ注文した。
店員さんと顔見知りみたいで、
「休みの日にも来てくれてあんがとね!」言われていた。
「お友達、随分イケメンだねぇ。」とデカい声で言ってきたから、一応、「どーも。」とだけ言っておいた。
「ごめんなさい。二階堂さん。ここの店長さん、悪い人じゃないんだけど、思ったこと何でも言っちゃうの。」
「あぁ、そんな感じだね。」
「まったくもぅ。でも、二階堂さん、どこに行っても目立っちゃいますね。ボク、お出かけしているときに、こんなに視線を集めたの、初めてですよ。特に女の子たちからの視線がすごい。」
「そうですかね。」
まぁ、チラチラ見られているのは、何となく感じていたが、立花さんしか見ていなかったから、気にならなかった。
「なんだか思わず見惚れてしまいます。」
「好きなだけ見つめてくれていいですよ?個室だし、立花さんが独り占めしてくださいね。」と冗談を言ったら、顔を真っ赤にして照れさせてしまった。
「ご、ごめんなさいっ。オジサンなのに、二階堂さんの冗談を間に受けてしまって…。でも、恥ずかしいっ!」
顔を隠して照れてしまった。
可愛いすぎるんだが。
「はーい、お待たせぇ。アレ?イチャイチャしてるときにごめんねぇ。カツ丼食べてよ!アツいうちに。アンタたちも相当おアツいけどね!はい、お邪魔しました!ごゆっくり!」
「ホントごめんなさい。店長ったら…もぅ。」
「オレたち、イチャイチャしてるように見られたのかな?」
「二階堂さんが独り占めとか言ってくるから…。」
「ダメだった?」
「ダ、ダメじゃないですけど、ドキドキしちゃいます。」
「立花さんになら、オレのこと、独り占めしてもらってもいいって思ったから言っただけですよ。」
「もぅ!オジサンをドキドキさせて、どうするつもりですか?」
「可愛いがりたいって言ったらどうします?」
「…。」
ポポポポポと音が聞こえそうなくらい赤面してしまう立花さん。
「カツ丼、食べましょう…。」
話を逸らす作戦でこの場をかわすことにした様子だ。
まぁ、オレも攻めすぎたなと反省し、カツ丼を食うことにした。
確かに美味い。
オススメするだけあるな。
店長は、癖のあるタイプだが、別に嫌いじゃない。
個室でイチャイチャさせてもらったことも感謝している。
「一口が小さい。」
「へ?」
「そんなチマチマ食べてたら日が暮れそうだな。」
可愛いけど。
「二階堂さん、もう食べ終わったんですか?」
「腹減ってたし。」
「足りました?」
「ん〜、まだ食えたかも。」
「半分いります?」
「立花さん、足りるの?」
「…実は、もうお腹いっぱいになっちゃいました。残すのも悪いなぁと思っていたところです。」
「じゃ、食ってあげる。」
立花さんの丼を受け取る。
綺麗に食ってんなぁ。
あ、かじりかけのトンカツ!
美味そう。
これって間接キスか?とか、ガキみたいなこと考えちまった。
「二階堂さん、美味しそうに食べますね。食べている姿も素敵です。見ていて気持ちがいい。今度、手料理ご馳走させてくださいね。ボクの料理をモリモリ食べる二階堂さんを早く見てみたいなぁ。」
「ここのカツ丼、マジで美味いです。いい店、紹介してくれてありがとうございます。また、来たい。」
「また、来ましょうね。一緒に。」
「あ、うん。もちろん。」
一人で来ようと思っていた。
誘ってもらえて嬉しい。
「そろそろ行きましょうか。」
会計は、立花さんが払ってくれた。
ほとんどオレが食ったのに。
「ご馳走様です。次はオレのオススメの店、ご馳走様します。立花さん、ラーメン好きですか?」
「ええ、大好きです。」
「何味が好き?」
「うーん、醤油かな?」
「あぁ、ちょうど醤油が美味い店なんで、ぜひ行きましょう。」
「楽しみです。」
腹も膨れたし、そろそろデートもお開きかな。
名残惜しい。
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