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2匹の話
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「ニカイドー!抱っこ!」
「ニカイドー!お腹、なでなでするにゃ。」
人型になったミルクとチョコは、オレを召使のように使ってくる。
とにかく甘えてくるし、隙あらば、オレのペニスを狙ってくるから油断ならない。
「ニカイドー、いい匂いにゃ。」
「ムラムラするにゃ。」
ミルクは膝の上に乗っているし、チョコの腹をなでなでしている。
「ニカイドーは、どうしてこんなに可愛いボクたちを抱かないにゃん?」
「ご主人にそっくりじゃないか。」
「まあ、ツバキに似てるというか、見た目だけはツバキ本人だ。だが、お前らはツバキじゃないだろ。ツバキが知ったら悲しむようなことはしない。」
「欲求不満じゃないのか?」
「そりゃ、溜まってるに決まってるだろ。一ヶ月も会えないんだから。」
「だから、ボクらを抱けばいいのに。」
「欲求不満だから、浮気する発想にならなねえよ。」
「ボクら、こんなに可愛いのに。」
「可愛いよ。」
「うふ。」
「もっと可愛がってもいいにゃんよ?」
「可愛がっているだろ?セックス以外ならいくらでも可愛がってやるよ。」
「仕方ないにゃ。」
「それで満足してやるにゃん。」
「なあ。お前ら、なんでツバキそっくりになれるんだ?他の姿にもなれるのか?」
「ご主人の見た目になっているのは、ニカイドーが喜ぶからにゃん。」
「他の姿になれるのかという質問に対しては、答えはイエスだにゃん。ボクらは、神様だし。」
「オレの姿を変えることもできるのか?」
「もちろんだにゃん。」
「オスからメスにも?」
「あはは。できるにゃんよ。」
「女体化したいのか?」
「いや、そんなわけではない。ツバキを女にできるのか?」
「できるよ。」
「ってか、ごしゅじんはすでに、自らなってるにゃん。」
「ボクらの力じゃないにゃん。」
「別のもっと大きな力が働いてるにゃん。」
「ボクらより偉い神様的な力にゃんよ。」
「ニカイドー、心当たりあるか?」
「ねえよ。」
「そうか。」
「誰だろ?」
「百瀬か・・・?」
「誰それ。」
「なんか、アイツは、人じゃないような・・・上手く言えないけど、不思議なオーラがある。あと、黒羽もだけど。あの二人は、独特な雰囲気だ。」
「今度、連れてくるにゃん。」
「会いたいにゃん。」
「・・・分かった。」
「楽しみだにゃん。」
「えらいヤツだったらどうするにゃん?」
「ボクらよりえらいヤツに会うの、初めてだにゃ。」
「ボクらって、ご主人と一緒にいる前、神社に祀られてたんだよ。」
「結構有名な神様だったんだ。」
「でも、大雨で流されちゃった。」
「そんで、ボクらを大事にしてくれていた人たちも流されちゃったの。」
「悲しかったね。」
「うん。たくさん泣いた。」
「そうか。話してくれて、ありがとう。」
2匹をできるかぎり優しくなでてやる。
いつの間にか、猫の姿に戻っていた。
「ボクらは、今、幸せだよ。」
「ご主人に拾われて。」
「そんで、ニカイドーにも会えたし。」
「神社に戻りたいとは思わないのか?」
「今は、そこまで力もないし。」
「猫の姿、気に入っちゃったもん。」
「お前らって、猫の神様なの?」
「ううん。猫の姿が気にっているだけで、違うよ。」
「本当の姿はどんなの?」
「ふふ。内緒。」
「猫だったような気もするし。」
「違ったような気もするにゃん。」
「ずっと昔のことだから、忘れちゃったのもあるにゃー。」
「でも、内緒にしなきゃいけないきまりもあるにゃん。」
「オレにバレてもよかったのか?」
「ニカイドーは、そういう選ばれた人だから、大丈夫。」
「百瀬や黒羽も?」
「さあ。二人のことはわかんにゃい。」
「でも、スマホに写真ないのか?」
「それだけでも、ある程度はわかるよ。」
「ねえし。ツバキの写真以外あるわけねえだろ。」
「そうか。」
「つまんにゃい。」
「生活に刺激がほしいにゃん。」
「ツバキの姿以外になれるんなら、買い物にでも連れてってやるぞ?」
「マジかにゃん!」
「お出かけしてみたいにゃん!」
「ゲーセン行きたい。」
「UFOキャッチャー!」
「プリクラ!」
「「ダンスゲーム!!」」
「詳しいな。」
「テレビで見たにゃん。」
「そういや、お前らテレビ好きだよな。よく画面の前に座って、邪魔してくる。」
「それは、ボクらよりテレビに注目しているからにゃん。」
「ボクらより夢中になるものがあってはならないにゃん。」
「ぶれないな。」
「世界一可愛いって思っていてくれなきゃ、いやにゃん。」
「猫の中では、世界一可愛いよ。」
「うん。そうにゃん。そうやっていつも言ってほしいにゃん。」
「でも、猫の中ってのが気に食わない。」
「仕方ないだろ。」
「まあ、ニカイドーのそういうところも嫌いじゃ無いにゃん。」
「明日も仕事が休みだから、出かけようぜ。」
ツバキの出張、やっと5日目。
猫の世話で少しは楽しみができた。
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