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先生の話を聞いて、正直驚いた部分もあった。
けれど、別に失望したり嫌いになったりなどしない。
先生が俺を見捨てない様に…俺だって先生を見捨てたりなんかしない。
『ごめんな…』
「まだ言いますか?」
『いや、そうじゃなくて…』
狼狽えている先生…珍しい。
そして先生は俺の両手を包むと笑った。
『勇間は強くなったね…俺よりも強い…』
「……先生が変えてくれたんだよ。」
『そっか……ふふっ……そうだね…』
「人間は完璧な生き物じゃ無い……だから、時には弱さを見せたって良いんだよ…」
『それ、叶にも言われた気がするよ…』
何となく…先生の顔が柔らかくなった気がする。
肩の荷が下りた…みたいな…
分からないけど、話して良かった…話してくれて良かった。
先生は……先生を救えたんだよ…
それを本人が否定してたらいつまで経っても救えないじゃないか…
『ありがとう、勇間…俺と出会ってくれて…』
「俺のセリフですよ……」
お互いを抱き締める。
先生の体温計…先生の煙草の匂い……落ち着く…
今度あの二人にお礼言わなきゃ…特に速水君。
『喧嘩って体力いるし…俺達は続かないね。1日が限界みたいだ…』
「ふふっ…そうですね……寧ろ、もうしたくないです。」
『うん、ごめんな。』
「俺もごめんなさい。」
いつまでもこの時間があるように…
いつまでもこの関係が続くように…
毎日毎日祈り…
毎日毎日願う…
我儘で自分勝手かもしれないけれど、俺の神様はそれを望んでくれてる。
俺はその傍らで死ねたら良いんだ…
それがどんなに幸せか…
いつか夢見る事が訪れるまで…先生、傍に居させてね。
強く、強く先生を抱き締める。
こんなことを言ったら怒られてしまうだろうか…
それとも、笑って受け入れてくれるだろうか…
こんな願いを。
先生と死にたいという願いを…
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