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友達-1
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『なァ、蓮クーン?あれぇ?もう落ちちゃった?』
『っはは、こうでもすりゃ起きるだろ』
『っうあ゙あっ!!!』
痛い、怖い、苦しい、助けてほしい
『うわーっひでぇ、流石に切るのはないわーっ笑』
聞こえるのは楽しそうな笑い声。
もうなんでもいい。早く終わって欲しい。
『っは、逃げられると思うなよ』
___っ
「………またこの夢、」
悪夢から醒めると外は既に明るくなっていた。
…嫌な夢を見たな。
九条零。
俺の人生を狂わせた奴。
九条零は1つ上の先輩だった。
同じ部活の先輩。
『おい、蓮。こっち来いよ』
ある日、更衣室に行くと九条とその取り巻き3人が俺を待っていた。
『な、なんの用で…ッ』
すると九条は前髪を掴んで俺の顔をまじまじと見た。
『……へぇ、可愛い顔できるじゃねーか。怯えた顔ってそそるよな。っは、ちゃんと相手しろよ?』
そこからはもう最悪。
『っご、ごめんなさッぁあ"あッッ』
『なんだよ、ヨさそうにしてんじゃねえか。泣いてんじゃねーよ』
『っご、ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!
ッぃぁあア"ッッ』
『おい。口、サボんじゃねーよ』
『っんぐッ、ん゙、ぉえ゙っ、ん゙んっ』
ただひたすらぐちゃぐちゃに犯された。
九条が何故俺にあんな事をしたのか分からなかったが、今ならなんとなく分かる気がする。
九条を許しはしないが、同情はする。
終いには同級生にも犯される様で最悪だった。
今となっては中学生で、なんて思うけど、中学生だから、だったのかもしれない。
興味、という言葉で全て片付く。
もっとも、周りにクズしかいなかったから、というのが一番しっくりくるのだけれど。
中には友達だと思っていた奴もいて、行為そのものよりも友達という関係の脆さを目の当たりにするのが辛かった。
俺を見る皆の目が変わっていった。
友達も離れていった。
ただただ怖くて痛くて辛かった。
左腹部に出来た傷跡を眺める。
今はもう前いた中学とは離れた高校に入学したから九条との関係は続いていない。知り合いもいない。
それでもこの消えない傷跡に一生背負っていけ、お前は汚いと言われている気がしてならない。
3年経った今でも前を向けない。
失ったものを数える毎日。
過去に囚われるこんな生活なんて辞めてしまいたい。
だけど、俺には出来なかった。
時計を見るとまだ5時半。
いつもより早く起きてしまったがもう寝る気にもなれなかったから学校に行く支度をすることにした。
顔を洗って歯を磨いて、寝癖を治して制服を着て。
今日も普通であるように。
あまり人に深入りしないように。
『普通』
それだけでよかった。
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