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勉強会-1
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「はー、もうテスト期間だよ〜、早くない?俺全然進んでないんだけど〜」
「そうだな。まあ俺は余裕だけど。」
俺を挟んで話す七瀬と成海。
この光景ももう見慣れた。
「あ、結城くんはどう?テスト勉強進んでる?」
「ま、まあまあ…」
嘘。本当は結構まずい。
「あ、そうだ。テスト当日まで勉強会しようよ」
「あ?俺は別にいいけど誰の家でやんだよ。俺ん家は無理だぞ」
「あー、そう言えば俺ん家も妹いて無理だったわ〜。結城くんの家は無理〜?」
俺ん家!?
俺ん家に七瀬達が来るってことだよね……。
どうしよう、何も出せる物無いんだけど。
でも、この機会逃したら勉強教えてもらえなくなるよなぁ、、
「んー…、俺一人暮らしだから大丈夫だけど。お茶しかないしお菓子出せないけどいい、?」
そう言った瞬間二人に笑われる。
あれ、俺なんか変なこと言った???
「大丈夫だよ。別に俺ら食いもん貰いに行くわけじゃねえから」
「え、あ、そう?」
「そうだよ。大体部屋借りれるだけで十分嬉しいし」
「……うん…?」
誰かが家に来たらお菓子を出すのが当たり前だと思っていたから予想外の言葉が帰ってきて少し戸惑う。
「そうだ。それにしてもなんで結城は一人暮らしなんだ?」
「…んー、親まで巻き込んで引っ越せないから」
質問になんて返せばいいか分からなくて適当に返す。
だって、知り合いが居ないところに逃げたくてここに来たから一人ですなんて言えないでしょ、
「ふーん、なんでこっち来ようと思ったの?」
「…適当」
駄目だ。いつか話そうとか思ったくせにやっぱり九条に関係する話になると誤魔化すことを辞められない。
なんで俺はこんなに弱いんだろう。
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