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物事はいつも唐突に②
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揺れるカーテン。
そこから溢れる眩しい光が、徐々に俺の意識を覚醒させる。
「…………ん、」
やっべ、マジで寝ちゃってたのか。
えーと……確か昨日はみーくんが乗り込んで来てゲームを…………。
……ってみーくん居ねぇ!!!
もしかして俺が相手にしなかったから怒って帰ったのか?
だったとしたら、みーくんに申し訳ないことしたな……と、若干の罪悪感にかられる。
まぁ、後に学校で謝ればいいか。
生憎みーくんとは同じ学校だしな。
取り敢えず俺は寝起きの重い体を起こして、
いつもの日課である新聞紙を読む為、玄関の外へ向かうことにした。
「今日は~日刊スポ………………!!???」
…………これは一体、
部屋のドアを開けると、
そこにはいつもと全く違った景色が広がっていた。
「…………。」
おいおいおい、ちょっと待て!!!!
ここドコだよ!!???
部屋のドア開けたらなんで野外?
部屋が玄関に変わったのか……?
その前に、俺ん家一軒家だっただろ?
なんでこんな高い場所に部屋が?ここマンション?
あ、あれか。きっと知らないうちに誰かの家に…………
って、どう見たってさっき起きた部屋は俺のだよな。
他の部屋は何処へ!!???
そして何より俺の両親は何処へ!!?????
……ちょっと落ち着こう、俺。
冷静になって考えるんだ…………。
ここは俺の部屋だけど、外に出たらマンションで、俺の知らない景色が広がっていた……。
で、他の部屋は無いし、両親もいない。
うーん……考えたらもっと訳分からなくなったぞ。
とにかく唯一知ってる場所、俺の部屋から探索していくか。
……押し入れは特に変わりナシだな。
逆にその他に、この狭い部屋の中で見る所あるかって感じだけど。
「……ん?あれは?」
俺の目の先にはテーブル。
そしてテーブルの上に置かれた1枚の白い紙。
さっきまであんなの置いてあったか……?
疑問に思いながらも手に取って確認してみる。
「黎陽学園の転入証明書?」
黎陽学園?これ俺の今行ってる学校じゃないぞ。
しかも転入って……?
でもどっかで聞いたことのあるような名前だな……。
「つまり、ここに行けって事なのか?」
俺があーだこーだ悩んでいると、
突如『Ring!Ring!』という音が響き始めた。
「うぉっ!??」
ポケットから鳴り響いているらしい音に思わずビックリした俺。恥ずかしい。
こんな一大事の時に一体誰だよ!
と、画面を確認すると、そこには『みーくん』の文字が表記されている。
俺は思わず電話に出た。
早く、誰でも良いからこの事を話さなくては、と思った。
「あっ!もしもし!みーくん!?」
「やっほー!みーくんだよ☆」
なんだそのノリは!とツッコみたかったが、今はそれどころじゃない。
「お前、俺、ちょっと今なんかヤバい」
「大体状況は分かってるよ。」
「えっ……?」
あまりの予想外な言葉に俺は驚いた。
「取り敢えず外見てみ。町の中心にタワー見えるだろ?そのタワーの時計がある側の下で集合しよう!」
「は?おい、ちょっと……みーく、」
くそっ、電話切られたし。
でも仕方ない、ここは唯一の相談相手みーくんの言うことに従うことにしよう。
そう思い、俺は家(部屋のみ)から出掛ける準備を始めた。
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