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もっと仲良く!④
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こうやって皆で買い物行くっていいよな。夜に。
どうしてこんなにも夜の町ってワクワクするんだろうか。
「なおとー!ちゃんと前向いて歩かないとぶつかるよー!」
「んー、大丈夫。俺うしろに目あるから」
「馬鹿なの?」
晴輝と違って喜島のツッコミは鋭い。
全く、そこはノッてくれよ。
「……って、尚斗!まじで前!!」
「えっ…………あ!」
どんっ
「……んぁっ」
後悔先に立たずとはこの事か。どうしよう、まじでぶつかるなんて思ってもいなかった。俺は小学生かよ!
……なんてツッコんでる場合じゃないな。
「す、すみません!怪我は無いですか !!???」
「いえ、大丈夫です。……では。」
なんだ?あまりにも素っ気なくないか。
俺がぶつかった相手はそれだけ言うと、先にスタスタと立ち去ってしまった。
見た限りだと、いかにも塾帰りっての感じの真面目そうな青年だったけど、怪我とかあったら申し訳ないな。……でも、相手が気にしてないならいいのか?
「ねぇ、さっきの人、ぶつかったとき喘いでなかった?」
なんて喜島が唐突に真面目な顔で言うので思わず吹き出す。
「は?ぶつかってどうしてそうなるwwwwwMかよwwwwww」
「えー、でもオレも聞こえたかもー」
おい、晴輝も乗るのかwwww俺は焦ってそれ所じゃ無かったから気づかなかったぞ。
あれこれ話しているうちに、ニ○リ前に辿り着いた。
「さて、買いに行きますか!」
店内には布団から食器まで色々なものが揃っていた。
こんだけあると、何買えばいいか悩むなー。
「……布団はもう青生ちゃんと共同でいいや。それに荷物かさばるし。だから食器とかそういうのだけ買っていこう」
「君達さ、本当に一緒に寝てるの?」
「まぁなー。だってベッド広いんだぜ。買う必要ないだろ。」
凄いな、なんて言いながらも少し引いてる気がするんですが、どういう事かな喜島くん。
「ねー!尚斗ー!このコップ可愛くない?」
晴輝がコップのコーナーではしゃいでいる。本当に自由人だな。ま、それが晴輝の良いところなんだけど。
一通り店内を見てカゴの中にあるのは、電動歯ブラシ、食器系統やタオル。そして、さっき晴輝が可愛いと言っていたコップ×4。
コップは色別に俺達4人で分けようと思って買ったんだが、みんな喜んでくれるだろうか。
かなり重くなったカゴを持ってレジまで行こうとした…………その時。
「あれ~マサじゃん!なんでこんな所にいんの?」
マサって誰だと思い、声のした方に顔を向けると、そこには少しギャルっぽい可愛い女の子が立っていた。
「あいりか。君こそ何でこんな所に?」
そうか、今になって思い出したが喜島の下の名前ってマサヒコじゃん。そのマサか。ぐぬぬ……。ってことは、この子は喜島の……!!!!
「フツーに買い物。……てか、今日あいりと出かける約束してたのに、なんでこの人達と遊んでるの?かなしーんだけど」
「だってあいりはいつも暇じゃん?だからいつでも会えるじゃん。」
「それ言ったら終わりだってー!笑」
「…………今回はこっちのが重要だったんだよ。あいりとはまた別の日に埋め合わせするから」
「……まぁ、友達ならしゃーないか。代わりに今度イチゴパフェおごってよね!」
「わかった。今日は本当にごめんね」
「いいよー。じゃあまたねー!」
…………このやり取りを目の前でされてる人の心境を分かっていただけるだろうか。
そもそもこのやりとり自体が恨めしい。
それになんて物分かりのいい彼女なんだ。こっちが本当に申し訳なくなってくる。
そんな中、隣に視線を写すと晴輝も同じ心境だと言うことがハッキリと顔に出ていた。
「くそ!リア充滅びよ!」
俺が叫ぶ。
「リア充、たいさーん!!!!」
晴輝も叫ぶ。
「……え?何?どうしたの急に」
喜島は戸惑う。
こうして、今回のドタバタした買い物は幕を閉じたのである。
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