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難関を越えよ
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あれから約1ヶ月後ほど経った頃、学校はとある一大イベントの色に染まっていた。
それは…………『一学期中間テスト』である。
俺達4人は相変わらずの関係で、今も皆で青生ちゃんお手製の弁当を食べているところだ。
しかし、昼休みだというのに教室は静まり返っていた。
「……どうしよ。オレ、赤点とる自信しかない……」
晴輝のアホ毛が心なしか項垂れて見える。
そう、皆テストという大ボスを前にしてテンションが低迷しているのだ。
「お前アホだなーとは思ってたけど、勉強も出来ないのかよwwww」
「ヒドッ!……そんな尚斗はどうなんだよ!!」
「俺?別にフツーだけど。でも大体平均は超えるな」
前の学校ではそうだったが、この学校のテスト方式によっては変わるかもしれないけどな。
「えー!尚斗いつも真面目に授業受けてる様子ないのにー!」
「んなの、聞かなくても一夜漬けで充分だろ。……喜島と青生ちゃんはどうなんだ?」
「俺はいつも赤点ギリギリ回避って感じかな。」
どうやら喜島もなかなかよろしくないらしいな。
これでメガネ=頭いいの法則は否定されたようだ。
そもそも遊び回ってるコイツが出来たら逆に驚きだ。
「……俺は、平均90くらいか?」
青生ちゃんがそう答えると、晴輝が凄い勢いで聞き返した。
「え?何て!!???」
「平均90点……。って何だよその目は。」
なんとなく晴輝の言いたいことは察した。
まぁ、今回駄目だったら追試の代わりに、夏期講習と題して夏休みが減るからな。期末分もプラスすると、夏休みが幻になる可能性も出てくる。
晴輝が青生ちゃんにしがみつく。
「お願いします、後生ですから……!夏海様!どうかオレに勉強を教えてください!!!!」
……ってな訳で、今日からテスト当日まで俺と青生ちゃんの部屋で勉強会をすることになった。
そもそも勉強会なんてやったことなかったな。何気にみーくんとか頭いいし。勉強する必要がなかったから、こういうのは凄い新鮮で楽しい。
「てかさー、喜島授業中ずっと携帯いじってんのに赤点回避してるし……。尚斗も音楽聞いてたりゲームしたりしてるのに平均以上だし……。夏海なんてチョイチョイ授業サボってんのに90点代だしさー。
おかしくない?この世の中!」
部屋に着くやいなや晴輝が嘆く。
「お前だっていつも寝てるだろ」
なんて俺がツッこむとバレてた?なんて笑ってる。
やっべ、その顔すっげームカつく。
「……狭くて悪ィけど、そこのテーブルでやってくれ。俺、何か飲みもん持ってくるわ」
「さすが青生ちゃん!気が利くなー。じゃあ取り敢えず俺たちは教科書でも開いて準備しておくか!」
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