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目に見えない怪我
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龍弥が眠った後に俺も眠る
しかし、夜中に魘されたり喉を引っ掻いたりした
慌てて龍弥の手を掴み、起こす
起こすと過呼吸になってしまうが仕方がない
「あっ・・・・っ・・・・くっ・・・」
「龍弥、お前の前にいるのは俺だ
分かるよな、ゆっくり息 吸ってみろ」
呼吸が上手くいかない中でも一所懸命に酸素を取り入れようとしている
見ているだけで辛い
「東雲です、失礼します」
隣の部屋で寝ていた東雲は龍弥の魘された声で起きて来たんだと思う
「今、薬を出します」
「夜中に悪いな・・・」
「気にしないで下さい
誠二さんらしくないですよ
もっと強気でいて下さい」
そう言われて薬を2錠手渡された
「龍弥、口 開けろ」
素直に口を開けて、そこに薬を1錠放り込み水を口移しで流し込んでやる
それをもう一度繰り返した
薬は速効性のため、すぐに眠ってしまった
「目に見えない傷ほど治すのは難しいな・・・」
俺は独り言の様に言って龍弥の頭を撫でる
「・・・そうですね
しかし、誠二さんが隣に居るだけでも安心していると思いますよ
一緒に寝ているのが何よりの証拠です」
「・・・そうだな
いつも助けられてばかりだな」
そんな事はありませんと言って東雲は部屋を出た
俺は眠った龍弥にそっと毛布を掛けて抱きしめて背中をさすった
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