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被虐嗜好gentleman
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「お願いだからもう大人しくしてくれよ。俺にはそういう趣味はねえんだって」
「私にはあるので貴方になくても関係ありません。世界は私の意のままです」
「突然の自己中!?お前ってマジでわかんねえな」
見た目は爽やかで真面目そうなサラリーマンだというのに口を開けばただの残念なM野郎だ。
声からも表情からも感情を読み取ることは不可能で、何を考えているのかすら不明の謎が多い男。
だけど悪い奴じゃないんだよな。腹が立つけれど俺の意見は尊重してくれるしさりげない気遣いがこれまた上手い。
そういうところがまた厄介なんだよ。そしてむかつく。俺に出来ないことを普通にやるのがくそむかつく!
「被虐嗜好が強いだけなんです。それもこれも千晴様のせいなので責任はとって私のところへ嫁いできてください」
「俺男だしたとえあるもんなくてもお前と結婚はしないお前とだけは絶対にしない!」
断固として拒否すると、やれやれと腹が立つ動作で甲斐田が首を振った。
「いやよいやよも好きのうちというやつですね。大丈夫ですよ貴方がツンデレなのは理解済みですから」
「嫌だって言ってんだろうが!このドエム!」
「もっと罵ってください」
「あああああ!もうやだああああ!」
何を言っても意図が伝わらないのは想像以上に精神的なダメージを負う。馬鹿にしても喜ばれるし嫌がっても喜ばれるし一体どうすれば俺はこいつから逃げられるんだよ!
結局甲斐田に呼び止められた理由もわからないまま、しばらくそこで論争じみた言い争いをした。
一方的に俺が怒って甲斐田が軽く受け流すっていう一方通行的展開になったけれど気にしない!
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