アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
反響pierce
-
「見て見て!ピアス空けたんだ!」
「えっ!ほんと!見せて見せて!」
クラスメイトがなにやら騒々しくはしゃぎながら髪の毛を耳にかける。
友達に囲まれたその子は得意げな顔をして耳たぶに開けられたピアスの穴を見せ付けていた。
別に盗み見るつもりじゃなかったけどちょっと気になってそっちを見てみる。ちょうと窓から入り込んでくる日差しに照らされてきらりと光沢を放った。星をモチーフにしたと思われる銀色のピアスだ。詳細はもっと近づいて見ないと分からない。
「痛かったでしょ?勇気あるなー」
「大して痛くないんだってうちのお兄ちゃんがピアス空けるの得意でー」
「えーいいなーうちもお願いししようかなー」
きゃーきゃーと徐々にボルテージを上げていく集団を尻目に俺はこっそりため息をつく。まったくそんなに盛り上げる話題でもないだろうし。
いまどきの高校生なんて6割方耳に穴あけて平気な顔して学校に通ってるからな!少なくともそう思っている!俺には理解できないけれど。
「耳にあんなの空けて何が楽しいのかなー」
「だよな!せっかく両親に貰った身体なのに傷つけちまうとかもったいねーなぁ」
ぼそりと呟いた愚痴めいた言葉は、隣にいる桜井君にもしっかり届いてた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
50 / 223