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Persons waiting
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「足立足立足立!ここのクリームパンめっちゃ甘いぜ!半分食うか!?」
「桜井くん口の周りにクリームいっぱいつけて喋らないで!飛び散るから!」
俺は桜井くんと放課後の街をふらついていた。
授業が終わりあーやっと終わったーと解放感に満ち溢れていると「食い歩き行こうぜ!」って無理やり街へ繰り出すことになったから大変だった。
いつもは正門を通って帰るんだけど、桜井くんが裏門を通ろうと言ったのでそうなった。
いつもとは少し違った風景にちょっぴりわくわくもした。
クリームパンをいくら口の中に詰め込められるか記録でも測ってんのかと思うぐらい食べる桜井くんに呆れつつ、朝から携帯を触っていないことを思い出した。
学校では携帯はあんまり触らない。桜井くんの相手をするのに精一杯だからだ。
携帯を開きメールや着信を確認すると案の定保留に設定されたモノがたくさんあった。
どうせスパムとか広告とかだろと舐めてかかり開く。
読んでいくうちにみるみる青ざめていく俺の顔に気づいた桜井くんがジャムパンをかじりながら「ふぉふぉひた?」と尋ねてきた。とりあえず口の中のもの飲み込んでから話そうか!
「ごっごめん桜井くん!俺用事思い出した!帰るね!」
「えっ!足立待てよ!せめてジャムパンひとつ食っていけって!これめっちゃうめえぞ!」
桜井くんの制止を流し、俺は来た道を逆走しだした。
メールや着信は全て甲斐田からで、俺を迎えに来たという案件だった。
あんな危険人物を長々と学校付近に置いておくのは危険だ!
早くたどり着き回収せねば大変な事になってしまう。それとあまりにも待たせてしまったら申し訳ない。
最初きたメールから随分長い時間がたっていることに不安を覚えながら、学校目指してひたむきに走った。
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