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You are the hero
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見入っている赤松の邪魔をするのも悪いので、黙って隣で膝を抱えることにする。
オープニングで度肝を抜かれたがまだ中身はまとものようで、ヒロインであろう少女の周りに不可思議な事件が起きて、それに巻き込まれていくストーリーのようだ。
普通のアニメなのかと胸をなでおろしたが、再び脱力することになる。駄目な意味で。
肝心のヒーロー戦隊にはろくな性格のキャラがいない。
ヒロインにお熱なレッド、表情が変わらなさすぎて仏像と間違えられるブルー、妹を愛しすぎていてヤンデレの予兆を醸し出しているイエロー。といったカオスを極めしメンバー構成。
何だが凄く仲間意識を感じた。画面の中でヒロインが大きな口をあけて怒鳴っている。
それでも顔立ちが崩れないのは流石だ。俺はあんなに綺麗に怒れない。大変なんだなお前も。
「このヒロインの子ねー凄く可愛いんだー。この中で一番好き」
「へっ?へっへーお前こういうのタイプなんだ」
しみじみと感慨に耽っていると赤松が喋りかけてきたことに気付くのが遅れる。
ちょっと驚きながら横に目を向けると、サングラス越しに優しげな視線を送られていた。いつもは光沢のある赤いレンズで隠されている瞳が瞬いた。春の日差しを連想させるような笑顔だった。
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