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エルside
ザァァァ__
窓に打ち付け音を立て、
どんどんと激しさを増す雨。
パチパチと赤く燃える暖炉。
自分はタオルに包まり暖を取っている。
「 この子はしっかりと守るからね、_ 。」
何処かで聞こえた女性の呟く声。
嗚呼、そうかここは……
「 はぁ……またこの夢か。」
ベッドから起き上がり額を抑える。
最近よく幼い頃の夢を見る。何とも夢見が悪い。
俺に両親は居ない。両親代わりの人は居るが。
幸いにも俺の母親の姉にあたる家族が引き取ってくれた。
それが今の家族。
詳しい事は知らされていないが、大方俺が気に入らないか何かで俺を捨てたのだろう。
今となってはそんな事どうでもいいのだが。
ア「 おーい、エル!起きろ!朝飯行くぞ〜! 」
「 …嗚呼、今行く。」
アレクが早く早くと急かすので、取り敢えず殴っておいた。
ア「 痛っ!?何すんねん!! 」
「 お前が急かすから。」
ア「 だってお前遅いねんもん!朝飯無くなるやんけ! 」
「 ……心配しなくても朝飯は逃げないから安心しろ。」
俺は微笑を浮かべると、足早に部屋を出ていったアレクの後を追って食堂へ向かった。
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食堂は既に賑わっていて、席を取れるか心配だったが、何とか空いている席を見つける事が出来た。流石に8時ともなると食堂も混んでくる時間帯のようだ。
俺は食パンを1枚取ると、席に着いて食べ始める。
すると、
ソ「 一緒に座っても?? 」
貼り付けた様に綺麗な笑みを浮かべたソラが
目の前に立っていた。何でこいつと朝から一緒に居なきゃいけない。そう思って断ろうとすると、
ア「 お、ええで!一緒に食おうや! 」
「 ちょっ…お前さぁ…… 」
ア「 え、あかんかった?? 」
「 ……別にいいけど。」
朝から既に疲労が溜まってる気がする。
どれもこれもアレクの所為だ。
八つ当たり?そんなの知らねぇよ。
さて、今日は実技の授業らしい。
どこでサボろうか。
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