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21、男って。 一颯side
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僕は真面目な高校生。
友達は沢山いる。僕のすること全てに興奮する仲間たち。
なぜだか僕は学年唯一の人気者。
友達からはよく告白される。
恋愛や行為を求める男たちばかり。
時には先生も…なんてのはない。
僕は恋愛をしたいとは思う。
だけど、相手からではなく自分からがいい。
自分で相手を手に入れたいと僕は思う。
「あの、九条くん。良かったら僕と付き合ってください!」
「……ごめん、無理」
「…どうして。僕じゃ、九条くんを満足させられないのかな?」
「お前が僕を満足させるんじゃない。…お前のことは隅に置いておく。…じゃあな」
「九条くん!……そっか…僕じゃ…ダメなんだ…」
今日も男からの告白。
手に入れたいと思う男が現れるまでは、相手など要らない。必要ないんだ。
(はぁ……僕は望んでいないのに、どうして人気者になっちゃうのかな……)
人気者になど、なりたくなかった。
なりたくてなった訳では無い。
どうして、こんなことになったものか。
「なぁなぁ、ここの学年なんだけど、鷺宮梓馬って男、知ってるか?」
「え?…聞いたことあるようなないような」
「そいつ、誰でもヤらせてくれるらしいぜ?」
「まじで?!やべぇやつじゃん、そいつ。ってことは俺らもヤらせてくれるって訳か?」
「恐らくな。どうだ、行かね?」
「おう!行く!!行くしかねぇだろっ」
……僕が言うのもなんだけど、
男って、本当にそれしか頭がない。
いや、僕はそれだけじゃない。
ちゃんと愛を求めているけど。
隣のクラスなどから、男の情報がやってくる。
まぁ、僕は聞き耳を立てているだけだけど。
「そいつのクラスは?」
「えっと、2組だったかな。俺らの隣のクラスさ」
「まじかよ、隣のクラスにそんな奴いるんだな、あははは」
「ははは、そうだな、今日の放課後、鷺宮梓馬って男を捕まえようぜ」
「おう!…楽しみだ、あはははは」
…全く、この男たちはバカだ。
鷺宮梓馬って男、可哀想で仕方ない。
誰でもヤれるってのが本当でも、
流石に僕は行かない。
そんな奴に僕は響かない。
(……はぁ……ほんと、男ってバカだよな…)
僕は普段通りに勉強を頑張ろうと決めて、
クラスに戻った。
(両親のために、僕は執事になる。こんなことで気分を落とす訳にはいかない。…真人兄ちゃん、元気かな。会いたいよ)
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