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出会い
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俺が必死に持ち物やら教科書やらを便器から取り出していると
ふと後ろから
「おい、大丈夫か?」
えーと...
同じクラスの
宮本萩(みやもと しゅう)だったよな...
見た目はちょっと怖そう...
だけど
オーラはなんとなく優しい感じがして
髪の毛は少し茶色
目も細くて
体型はモデルみたい
俺のちょーどタイプなんだよな
だけどあんなことがあったばかりだからな
恋なんてできるはずがない
しかもこいつは女にモテるし
俺は地味だからか
萩とは同じクラスのはずなのに1度も話したことがなかった
まあ、俺とは正反対だしな。
こいつは性格が明るいのに対して
俺は根暗だし
萩はクラスのムードメーカー的な存在だから接点なんてひとつもないし
まてよ
じゃあ、なんでこいつは俺なんかに話しかけてるんだ??
「えっと...?」
こういう時ってどう返すのが正解なんだ?
いじめられてることを話すか?
見てのとおり俺はいじめられてますよーてか
いや、
こいつは俺と同じクラスだから俺がいじめられてるのは言うまでもなく知っているだろう
俺が何も言えず困った顔をしていると
萩は何も言わず
俺の隣にしゃがみこんできて
便器の中に手を突っ込んで
俺の持ち物を拾いあげ始めた
もちろん素手で
男子トイレの便器の中とかくそ汚いのに
どうして、
どうしてこんなことしてくれるんだ?
俺のためなんかに....
ポタポタ
あれ...?
なんで俺、
泣いてるんだよ
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