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第1話
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今日も可愛い弟がパタパタと小走りで傍に来ては可愛らしい笑顔を見せてくれている。
「いお兄!バレンタインとホワイトデーって知ってる?」
「ああ、知ってるよ。何、誰かから貰ってお返しでもしたの?」
「あのね、バレンタインの日に……部屋のドアノブにチョコレートがかけてあったんだけど、誰からのかな?……いお兄の匂いしたんだよ?」
こんなに可愛い子供に、実の弟に嘘なんてつける訳が無い。俺の匂いが……なんて言われたら弁解しようがないと、秘密にしてるつもりだったことではあったが、打ち明けようと心に決めた。
チョコレートを贈ったことを秘密にしたかったのは、お返しすると小さな弟でも張り切ってその一点に集中して周りが見えなくなってしまうのをわかっていたから。今しか出来ないことは沢山あるから、そういう事に時間を使って欲しいと思ったからだ。
「もう素直に言うよ。そのチョコレートはお兄ちゃんからのものだよ。でも、お返しはいいからね?」
「やっぱり!だって、いお兄の匂いしたもん。……本当にいいの?何でも、するよ。知ってるんだ……ボク」
察しのいい弟は、見当が当たると嬉しそうに満面の笑みを浮かべて軽々とジャンプしてよろこんだ。その可愛さもつかの間、意味深な言葉を残し弟は背後に回り、短くて小さな体で精一杯後から抱きしめてきた。
「こらっ!何してるんだ、ダメだろう、離れ……っ」
言葉を遮るように部屋中に弟の高い声が響く。
「いお兄!!言ったでしょ、ボク知ってるんだよ?」
「な、何を知ってるの?」
「……いお兄が、スマホでボクの写真見ながら名前呼んで、コレ、抜いてオ〇ニーしてるの」
「……っ!」
弟は半分脅迫じみたことを述べた後、迷わず片手が下半身へ伸びて、そこに鎮座するものをゆるゆると撫で始めた。なにかの冗談か、遊びだろう……そう考えても弟の手つきが、やたらと厭らしくて堪らない。我慢だ、と心の中で自分に言い聞かせ、理性を保つことで必死だった。
「知っ、ていても、……ダメ、なんだよ」
「ひとりであシている時は、あんなに可愛かったのに、いお兄……。ボクの名前も呼んでくれてた」
こうして話している最中も、布越しにソコばかりを執拗に撫でてくる。そして、こちらの理性を飛ばそうというのか、弟は前へ回ってきて顔のちょうど目の前のソコに鼻を寄せては大きく息を吸い匂いを堪能し、今度は唇を寄せ手布越しに舐め上げ、上目で見上げてこちらを見てきた。
こんなに可愛い弟が、どこでこんなに攻め方を覚えたのだろう……可愛さとそのテクニックで身体は正直に反応をし始めてしまう。
「揶揄う、のはよせ……っ」
「揶揄ってるつもりないのに……ねぇいお兄、ボクの名前呼んでみて。そしたらね、大人しく今は、諦める」
「……や、八重斗 っ」
「いお兄、いい子……でも、素直でバカなお兄ちゃん……っ!!」
撫でる手の中で反応していることは弟にも伝わっているはず。形を成したものを確かめるように迷わず衣服を脱がしにかかり、露になったものを上下に扱き始めた。
「すごい顔をしてるよ、いお兄。ほら、これからたっぷりとお礼をあげるね……」
この日から、弟との秘密の関係が始まった。
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