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第3話〜2〜
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手の自由が効かない中、弟にジワジワと詰め寄られ、後ろにあるベッドにドサッと身体が落ちた。そのまま身体をベッドへ預け、顔の横に弟の手が降りてきて、ベッドへ上がった。ベッドが軋む音が室内に響く。
弟の可愛らしい顔がすぐ近くにあり、息遣いも分かってしまいそうだ。
「意味って、それは……」
「いお兄がしてた行為って、普通……兄弟間でするものなの?弟の名前呼んだり、写真みて……ヤるなんてこと」
弟の事だから、ただ言葉を交わすだけで終わるはずがないと予想はしていた。言葉を紡ぎながら、脱ぎかけだった服に手をかけ始めた。緩んだネクタイが解かれ身体の横へ、僅かにタバコの香りが纏うワイシャツもボタンをひとつずつ外されていく。
「お兄ちゃんはな、八重斗の事が好き……なんだよ。ずっと前から。でも八重斗は弟、だか……」
「そんなの!!……そんなの、世間の目が痛いからでしょ。好きって気持ちが負けるはずない!」
「それでも……」
苦しく重たい声が交わり、ワイシャツのボタンも全て外されると肩からするりと下ろし脱がされていく。露になったすはだに部屋の冷たい空気が当たり小さく身震いをした。
程よく引き締まった身体は弟からしたら羨ましいものだった。
「ダメ、なの?ボクもいつの間にかいお兄の事好きになってたんだ。この気持ち、いお兄と一緒なんでしょ?」
寂しそうな表情をしながら問いかけてきたと思えば、弟片手は鎖骨から胸元へと線を描くように這いだした。
「あっ、ああ……っ、一緒だよ」
「コレが、恋……なんでしょ?」
「そうだよ。好きで好きでたまらない……っていう、苦しくて愛おしい……ものっ……」
這う手は腹筋をなぞるように下へと進む。擽ったくて身体を捩り、ふと視線を向けると、小さな手がこの身体をなぞるよう動かしている様子がとても厭らしく、何かがグッと心に押し寄せてきた。
「ボクも苦しいよ、いお兄。でも同じくらい……いお兄を独占したいんだ」
この小さい手が、この小さい身体が……弟が欲しくて堪らない、そういう欲望が再び湧き上がってきた。迸る欲望と、上半身を存分に堪能する弟の手が重なり、興奮が増していった。
弟の手がズボンへと差し掛かり、ベルトも外され、脱がされるのだと分かった瞬間、無駄だろうと分かっていても反射的に両足をキツく閉じた。
「八重斗……」
「どうしたの、いお兄。今日は抵抗するの?」
「今……っ、大事な話……してる、だろう?」
弟が口角を上げて満面の笑みを浮かべる。
「話すより身体にボクの愛を擦り込んだ方が早いって……わかったよ」
「待って、まっ……」
「待たない!!さっき指で撫でていたらいお兄の身体反応してたよ。焦らしてごめんね」
「それは、違っ……!」
「ねぇ、いお兄。まず、何しよっか」
弟が並べられている玩具の数々に目を向けた。
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