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まじない
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「知ってる?クチナワ様のおまじない」
「あぁしってる!確かーーにーーーとーーをーーんでーー」
「そうそう!
クチナワ様ならなんでも答えてくれるんだよ!」
馬鹿らしい
高校生にもなってまじないとか。
そもそもそんな都合のいい話があるはずない
全く、馬鹿らしい
「おいなにむっつりしちゃってんのー?清明?
おいきーよーあーき!!」
「…うるさいなぁ」
「そんな顔してー
どうかしたか?」
背後から登場笑顔の眩しい俺の親友
時々すごくうざい
「…まじないとか信じて馬鹿みたいに騒いでるのがうるさい」
「こらこら
女の子にそんなこと言っちゃダメだよ」
「俺は男も女も等しくうざがってる」
こんなやりとりはもう今まで数えきれない
けどやはりこいつ以外に友達なんていうのはできないんだろうな
「あーもー、はいはい。
まぁ、本人が楽しんでるならそれでいいでしょ。
べつに清明に迷惑は…ちょっとかかってるけど」
「そもそもなんでそんなものが信じられるのかがわからない」
「昔の人も困ったら神頼みしてたわけだし
みんなの精神安定剤だよー」
「はぁ。」
「まぁまぁ、そんな深く考えることでもないでしょ!
さーさー、放課後なんだしもう帰るぞー」
「…はぁ」
「ため息ばっかついてると幸せが逃げちゃうぞ」
「誰のせいだよ」
「ははっ、俺か!」
空は大分傾いていて茜色が放課後の教室全体を眩く照らしている
今日も長く続く人生のほんの一コマ
いつもと同じ日常だった
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