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春
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頭をかち割るような目覚まし時計の音でモゾモゾと布団の中で体を拗じる
時刻は6時半
「ね、むぃ…………。」
「む、り……ねよ、、……。」
うっかり二度寝をしてしまう。仕方ないよ……暖かくなっ……て……きた、し、ね………………
「緑。」
「緑。」
「おい。」
「ん…、……。」
「起きろ」
……。
何故か春の声がする………え。
春?何で?
え……。
「っ、はっる?!…!!今何時?!」
「んーと、7時半」
「間に合わないやばいやばいやばいって、遅刻」
「ばーか」
「いや春もな?なんで俺の家なんか寄ってんの急げよ」
そういうと春はいつも怒る時のどす黒い低い声で
「ざけんな」
と言ってきた。
「許してください。」
「早く」
「はい。」
急いで制服を着るけれどモタモタしてしまって上手く着られない。
「あーもーっ」
「えっ」
「かせ」
春がズボンを履かせてネクタイを縛ってくれた
「春!ありがとー」
「おう。急げ。」
「うんっ!」
「走るぞ」
「まって」
キーンコーン
「アッアッ、鐘鳴ってる。やばいやばい。」
「誰のせいだよ……」
「俺じゃない」
何とか滑り込みで門が閉まる前に入ることが出来た。
「あっぶねーーーーー」
「ハァ、ハァ、ハァハァッッッ、ハァッ」
「大丈夫か?」
「…う、…ん。」
「おら、荷物貸せ」
「……あ、りがと……ッッ……。」
持っていたスクールバッグを差し出すと春は背負っていたリュックまで持ってくれた。
なんだかんだ暴言を吐くことはあっても優しいのが春だ。
へへ、自慢の友達。
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