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トュインクル×2 2
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「おーい!シキ!起きろよ!遅刻すんぞ!」
その声で、俺は目蓋を開けた。
……さっきのは、なんだ?
やけにリアルな夢だったな……
「今、起きたあーー」
シノに返事をし、ベッドからナメクジのように動き出す。
ネクタイは後回しにして、制服を着る。
鏡の前に立ち、適当に髪を整え眼鏡を掛ける。
自室からでると、朝ご飯のいい匂いがした。
「お、おはよう。シキ」
「んーおはよ」
夢の最後のシーン、あの子はアオによく似ていた…
思い返してみれば、髪色も青だった。年齢は今のままじゃないけど顔もよく似ていたような…
「おい、飯中に考え事すんな」
「……あ、ごめん」
シノに怒られ、ポトフによく似たスープに手を伸ばす。湯気が顔を包んで眼鏡が曇る。
「…どうした?今日はやけに上の空だな。寝れなかったの?」
「なんか、変な夢見てさ」
「変な夢?」
「あれは悪夢のうちに入るのかな…」
「いや知らんけど、不吉だな」
「うーん、そうだなあ」
あ、人参落ちた
***
教室に入り、窓際の後ろから二番目の自席を目指す。
「あ、シキおはよ〜」
いつも通り、皆からお姫様スマイルと言われる笑顔で挨拶してくるノアに苦笑しながらも返事を返す。
「おはよ」
「シキ、今日の放課後時間ある?」
「放課後?大丈夫だと思うけど…」
「ホントッ?じゃあ、4人で勉強会しようよ!」
「あー、テスト明日か…?」
と、話に入ってきたシノ。
…え?テスト?
「シノ、今思い出したみたいな言い方〜!
明日からテスト!!大事なテストだよ〜?」
「今思い出したわ」
「……俺、今知ったんだけど」
「この前、タクちゃんが朝のHRで言ってたのに!シキ教室に居ないこと多いからなあ…」
「朝起きれないんだよ」
「…起こしてるけどな」
「俺、じっくり熟睡派だから」
呆れた顔をしたシノにひとつウインクをすると、溜息をつかれた。解せぬ。
「俺やばいから、勉強会やろう」
「やったあ〜!決まり!じゃあ、シキ達の部屋でいい?」
特に、拒否する理由もない。まあ、移動しなくて済むかな。
「おー」
「ところで、シキって普段どこ行ってるの?」
「……んー、秘密」
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