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遅刻
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1人になったて緊張がほぐれたからか、余計にベタベタが気になって歩き方が変になってしまう。
あーもう。こんなことになるなら、海斗に質問なんてしなければよかった。
後悔しても今さら意味なんてないのに…。
トイレでパンツを脱いだ。
綺麗に拭いてから履こうかとも考えたが、無い方がマシだと思いゴミ箱に捨てた。
「遅くなりました。」
「慶太、ここに座りなさい。」
「あっ、はい。」
伯父のお気に入りの場所。
ホテルの最上階にあるラウンジ。
窓際のソファー席だ。
いつも通り伯父さんの隣に座った。向かいに座っている海斗が目に入ってなんとなく顔を伏せた。
「さぁ、揃ったことだし乾杯しようか。」
伯父さんはお気に入りのワイン。
俺は、白ぶどうジュース。
初めて伯父と2人で食事をした時においしいと言ったらそれから毎回このジュースが出るのだ。
本当は好きじゃない。
あの時はこんなことになるなんて思わなかった。
ただ、俺を生かさせてくれるこの人を、身内を失いたくなくてついた嘘。
ここに来て、これを飲むたびに思い知らされる。俺は…僕は、もうこの人のモノなのだ。と…。
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