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「起きろ。」
海斗の怒りに満ちた声で条件反射で顔を手で覆った。
「…おはようございます。」
手の隙間から覗くように挨拶をする。ふとサイドテーブルを見ると赤いリボンが置いてある。
昨日の記憶が鮮明に思い出された。呪縛から解放されたいと思いながらも伯父さんを求めてしまったのだ…。
「おはよう、慶太。気持ちよかったよ。海斗が迎えに来るだろうからルームサービスでも取ってから学校に行くように。…だとよ。」
「ぁ…はい。」
「あの人も嫌味だな、俺が来るってわかっててこのリボン置いてるんだもんなぁ。」
俺から見たら伯父と海斗はとても固い絆で結ばれているように思っていたが、今日は違うみたいだ。
「で、朝食はどうする?俺はサンドウィッチ頼むけど?」
「どうしよう…何がある?」
「あ、フレンチトーストあるけど?それにする?」
「うん!これっていちご乗ってるやつかも!」
「へー、食べたことあるんだ。」
「昔ね、清さんが頼んでくれたから…。あっ、ごめん。」
「あぁ…。」
せっかく昔みたいに海斗と話せたのに、自分で地雷を踏んでしまった。失敗だ…。
「とりあえず、頼むから。制服クローゼットに掛けてるから着替えて。」
「うん。」
「ねぇ…海斗!海斗は置いていかない…?もうあの時みたいになりたくな…い、から。」
「俺は…置いていかないし、一生離してあげられない。だから、逃げるなら早くしろよ…。」
「…うん、そうだね。」
何を思ったのか、僕はどうなりたいんだ。僕には2人が必要なのかもしれない…。
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