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悪夢
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朝になって夢であって欲しいと願ったが隣には海斗が寝ていた。
「…海斗、起きて。」
「もう朝か。」
お互いにどのようにして接したらいいかわからない。
おじさんが倒れた。どうしたらいいのか…。
「とりあえず、着替えて朝ご飯食べるか。慶太に話さないといけないことがある。」
「…う、うん。」
2人でダイニングテーブルに向かい合うのも久しぶりだ。海斗からの話が一向に始まらないので黙々と目の前のごはんに集中するしかない。
結局、海斗が話し出したのは食後のコーヒーを飲んでいる時だった。
「おじさんはもう長くない。」
「…え?」
「ずっと前から通院してたみたいで、俺がそれ知ったのも1週間前だ。」
海斗は清から1週間前に
「私はもう長くないんだ。医者にいつ何が起こるかわからないと言われていてね。だから会社と慶太を頼んだよ。」
と伝えられた。
海斗も心の準備ができていなかった。できないままこの1週間は会社や家、様々なことを引き継ぎした。
そして清は海斗にお願いをした。
「慶太には私の弱った姿を見せたくないんだ。私が倒れても死ぬまで伝えないでくれ。あの子は孤独が何よりも怖いんだ、私の弱っている姿を見てしまったらきっと父親を思い出すからね。」
「だから、慶太はおじさんと会わせられない。」
「おかしいよ!そんなの!いつもいつも俺だけ…俺だけ置いてけぼりで。伯父さんも海斗も俺とセックスしたいだけかよ、俺のこと本当は道具としか思ってなかったの?意味わかんない…。1人にしないって言ったのに!」
俺を閉じ込めて、俺を人形として扱う2人が大嫌いで早くこんなところから逃げ出してやるって思っていたのに、失うのが怖い。
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