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友達。
とは。
…………………………………えっ、俺に男友達?
なにそれ。しゅごい。大学生みたい。いや大学生みたいはおかしいか。真人間みたい。えっえっ。どゆこと。
どういう経緯で?
しゃがみこんで、浅原は溜め息をつく。それから、こっちを見た。
「…………………や、なんかさ、ほら、………俺、入学んときからカミングアウトしてたからさ、そーゆー奴しか寄ってこないんだよね。便利で助かるけど。…………なんか今日、久しぶりに、ちゃんと会話した気が、した」
「………………そうなん」
「そうなんよ」
日本語わかる奴、的なことかな。
ああ、俺も水野には救われたな。
「……………くそ。やっぱキモいな。ごめん。友達ってなろうって言ってなるもんじゃないよな? なんか駄目だわ、今日。ごめん」
「いや普段のお前知らんし。今日駄目なん?」
「駄目です。これ駄目な浅原です」
「これが駄目な浅原くんか」
「そうです。普段は違うから。もっとちゃんとしてるから」
「あは。なんだそれ」
さっきよりは話しやすいと、俺は思うけどな。
「…………いいよ。友達」
「ありがと」
「………………じゃあ、もう行くわ」
「うい」
「うい。………あ、」
「ん?」
「……………やだったらあれだけどさ、呼び捨てでいい?」
「え、好きに呼んでいいよ。なんでも」
「やたー。じゃな。浅原」
「あーい」
手を振って、ばいばい。小学生か。
ああ、すげえ。
友達出来た。
そんなんではしゃげちゃう俺だ。小学生みたいで、いいかもしんない。
あーでも、ホモってどうなんだ?
ま、どうでもいっか?
友達の性癖なんざ、普通どうでもいいもんな。
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