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【認識2 浅原side】
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【認識2 浅原side】
昼にアキヨシから紹介してもらった子は後日会うとして、今日は構内で他の奴を引っかける。というか、歩いてたら引っかかってくる。もともとゲイだった奴、ちょっとは興味ある奴、今までそんな気はまったくなかったのに、俺に惹かれてよってくる奴。虫か。俺は真夏の夜の外灯か。
飛んで火に入るアホどもは、とりあえず片っ端から味見する。図書館でベロチュー。んー。こいつはあんま好みじゃないかなあ。はなっから女っぽいなよなよした奴、タイプじゃない。むしろ調教してくのが好きなんだけど。まあ手っ取り早くヤりたいなら便利かなあ。うーん。
しがみついてくる手が力強くて閉口する。はー。しつけぇ。適当に終わらして適当にいなす。
うげあ。
見られた。
深谷くんに。
見つけてびっくりして、それから何事もなかったかのように奥の棚へ去っていく。あちゃあ。変なもん見せちまったな。キモいとか思われたり。
…………一応、サークル一緒だしなあ。フォローしとくか。俺、あのサークル壊すつもりないし、わりと大学生活は、勉強も人間関係も、それなりに真面目に送るつもりでいるから。
「……深谷くん」
「うぉあ」
声をかけたらびっくりされた。なんかキョドってる。なるべくこっそり近づいたつもりだったんだけど、逆効果だったかな。うわ、すげー気まずい。
「あ、あー。………あー、浅原? くんだっけ?」
適当な愛想笑い。あーあー。駄目だ。初手でしくじった。若干引かれてんじゃん。
すげーガン見されるし。
「……………えっ? なに? わざわざ話しかけてきて無言?」
可愛い目がこっちを見てる。
「えー? や、…………意外と背ぇあるなと思って」
駄目だドキドキする。
…………………タイプなんだよ! こういう奴!
ふわっふわの髪とか、全然女ウケ気にしてない服とか、そのくせ意外と身体はしっかりしてんな、こいつ。脱がしたい。
「は? てめ俺のことなんだと思ってっんん、あ、あは、そう?」
深谷は、最初の勢いに急ブレーキをかけて、愛想笑いする。あーほら、本性出さない。俺ってもう嫌われてる?
ゲイだしな。そもそも。
嫌われて当然。
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