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「かんぱーい!」
どうせ最後は飲み会で。
歩いたからってことで焼き肉。
今更ながらに気付いたけど、サークルのメンバーは俺とも水野とも話したかったみたいで、あえて遠くの席に座る。そーだよな。新しい友達、作んなきゃだもんな。俺はともかく、あいつは。
女子とも話せてるし。
あいつにカノジョ出来たら、俺も嬉しいかなあ。何様目線だよって感じだけど。いやいや普通に。友達として。
「あれ、酒飲まねーの」
「んー。今日はやめとく」
隣の奴に聞かれて、烏龍茶のグラスをはじく。だって明日は勉強したいし。友達付き合いとかもすごく大事だけど、俺にはバイトも勉強もあるし。
数時間経った頃、浅原が隣に来た。あ、こいつ、外に煙草吸いにいってたな。
「……………さっき話してた映画のやつ、これ?」
スマホの画面を見せられる。タイトル思い出せないけど、授業の課題で、参考にしたいって話をした。街並みがすごく綺麗なんだよな、この映画。
「! それ!」
「え、…………これならうちにあるよ」
つーかさっきタイトル出したのに、と浅原は言う。
「えーやーそんなダセぇタイトルだっけ?…………うぉあー、マジありがと。助かった」
「貸そうか?」
「! 神じゃん、あ、ダメだうち今観れないんだった」
「なんで」
「観るためのあれそれがない」
「いや普通にDVDだよ?」
「機能がない」
テレビないし、パソコンの環境設定そこまでしてないし。
「……………あそう」
「うぅ。……まあいいや。タイトルわかっただけでもありがてぇや」
「……………………いや、うち来る?」
「あー」
そこまで甘えていいのかな。
「冗談です」
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