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「あ、触んの無し」
「狭いんだよお前のせいで」
「ごめんにゃい」
「可愛くしても駄目」
「にゃん」
うつ伏せで潜って、なるべく浅原とは反対側を向く。手が伸びてきて抱きしめられた。うーん。まあ実際狭い……のか? 俺のせいで。こいつ身体でかいしなぁ。そのくらいは許すか。
ていうか、こいつにしたら、ヤれねーなら帰れって、本気で思ってるんだろう。とっかえひっかえ。出来なくてごめんね。でも俺、最初からその気で近づいてないし、なんなら来たのはお前で友達になりたいって言ってきたのもやっぱりお前だ。
俺ってそんな悪いことした?
あー…………。
眠い。
ふわふわする。布団、いい匂いするし。暖かくて柔らかいし。あんま外から光の入ってこない感じ、ちょうどいい。
ていうか。
抱きしめられて寝る側って、こんな落ち着くのか。すっげー、安心感。そりゃ女が添い寝好きになるわけだ。
「………………浅原ぁ」
「…………寝ろよ」
「寝る。………………気持ちいい」
頭突きされた。
痛い!
あああ!
「っ…………寝れそうだったのに!」
「いい加減にしてくれ、ほんと。なんなんだよお前……からかってんの? 襲うぞ?」
「からかってない。襲わないで」
「次はねーかんな」
「あい。さーせんした。寝ます」
「お休み」
「お休みなさい」
あう。怒らせた。
いや、だってつい口から本音が。
気持ちよかったんだもん。しゃーない。
浅原はまた、今日お前が俺にしたことをお前は女に置き換えて想像しろって言う。そしたらやってることの迂闊さもわかるだろって。だから寝る前の想像力で、好みの女をイメージしてみたけど、あんまうまくいかなかった。
いや、想像はうまくいったんだけど。
…………たいしてそこまで仲良くもないのに。あんま会話も出来てないのに。耳くすぐったがってえろい声出すとか、武勇伝な腹の傷見せてくるとか、えーと、あとなんだ。家に来るとか。一緒に寝るとか? にゃん?
なにこいつ。キモい。ナヨってんじゃねーよ。芯のない女だな。
「……………萎えるわー」
「お前の女の好みがおかしいんだって」
「えー?」
あ、でも、一緒に煙草吸ってくれんのは可愛いかな。
俺とっくに禁煙してんだけどね。
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