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【07 キスと暴力2 深谷side】
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手にジンとした痺れ。
久しぶりに人を傷つけた痛み。
胸が苦しい。
ーーーー他に相手なんか、いくらだっている。
どうして俺が傷つくんだ。
拒絶してるのは俺なのに。
「……………………ごめん」
「……………早く出てけよ」
「ごめん」
顔を合わせてくれない。髪に隠れた奴の表情。違う。違う。
こんなこと、するつもりなかった。
【07 キスと暴力2 深谷side】
「ありがとーございましたー」
はあ。
苦痛。
「………………なんか今日テンション低くないっすか」
バイト先の高校生が、だるそうに聞いてくる。友達と揉めてて。そう濁して苦笑いした。あー、なるー。めんでぃーっすね、それ。滑舌を放棄した相槌に、俺も日本語を放り投げて、ただ唸った。
平日真昼のコンビニは、がらんとしている。お客様はない。さっき来たのも、業者だし。
やることはあるけど、そんなにない。繁忙時の処理スピードに慣れてしまえば、やることないと言っても過言ではなくて、定時業務の時間まで、だらだら喋る。
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