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「寝てる?」
カラカラと小気味良い音。窓を閉めて、戻ってきた浅原は独り言みたいに言った。
「んーや、起きてる」
「あそ。わりぃ、これから出るわ」
「おデート?」
返事は深い深い溜め息だった。やれやれですか。モテる男は大変だなあ。
「じゃあ俺もかーえろ」
秒で支度して、一緒に部屋を出る。
「次いつ会えんの」
「あー、来週……は駄目だバイト……あ、再来週?」
スマホで予定を確認しながら伝える。
エレベーターで二人きりになって、やたらじーっと見てくるからそうなのかなと思ったらやっぱりそうで、近づいてくる身体をやんわり押し戻す。
「駄目」
「……なんで」
「駄目」
「さっきはよかったじゃん」
「んんん。駄目」
はあ。
恥ずかしい。
「…………他の奴と会うのに、そういうことしちゃ駄目だろ」
「なんで?」
浅原はマジでわかってないらしい。大丈夫かこいつ。
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