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食事
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「昼ご飯作るから待ってろ。」
そう言って神童さんは出ていった。
また、あったかかった。
聞こえてた怖い声もどっかいっちゃった。
僕は『死ななくていい』らしい。
おかしいな。ずっと死ねって言われてきたのに。
わかんない。
死ねばいい?死なないでいい?
きっと死なないといけないんだと思う。
...けど、もうちょっと、神童さんと一緒にいたいな。
神童さんは、不思議な人。
今まで、こんなに優しくされたことなんて無かった。
いつも殴られていた。
切られたり、セックスさせられたり。
痛いことや辛いことばかりだった。
神童さんは僕にあったかいをくれるの。
心がぽかぽかする感じ。
なんでだろう?
ずっと考えていると、神童さんが帰ってきた。
「りつーただいま。飯作ってきたぞ。一緒に食べよう。」
器を机に置いて、僕を起こしてくれた。
器からは白いもくもくが出てて、いい匂いもする。
「いただきますしよう。りつ。俺の真似して。」
神童さんの真似をして手を合わせた。
「いただきます。」
「いただきま、す?」
「そう。食べていいぞりつ。」
食べて、いい?
久しぶりのご飯だ。
しかも、いい匂いまでする。
たまに貰えた食べ物はいつも臭くて、変な味もした。
お腹が空いていた僕は、我慢出来ずにそれを食べようとした。
そしたら
「りつっ!!!!何やってんだ!」
神童さんが、怒ってる。
なんで?
食べていいって言ったのに...
必死で考えた。
あ、ぼくが、先に食べたから?
分からない。こわい。こわい。
「ぁ、ごめっ、なさ...」
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