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おやつ
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今日もひとり。
ここ数日ずっとひとりでおるすばんで、もう慣れてきた。
今日は「桃」っていうのを切っておいてくれた。
これはおやつで、3時になったら食べていいよって言われてるの。
おやつは、はじめて。
今が3時。
おやつの時間だ!
冷蔵庫に入っていた桃を取り出してぱくんと食べた。
甘くて、やわらかくて、おいしい。
おいしくて、全部食べた。
神童さんと一緒におやつを食べたらもっともっとよかったんだろうなあ。
でもお仕事だから我慢しなくちゃ。
食べ終わってお皿を洗っていたら、なんだかのどが変な感じがした。
目がかゆいの。
口もかゆい。
体が、あつい。
いつもと、ちがう。
さっきまでへいきだったのに。
神童さんにもしもし、しようかな。
でも、もしもししたら、「いい子」ってほめてくれなくなるかもしれない。
今日もいい子でいたい。
今日もほめてほしい。
もしもしはやめて、お皿洗いをがんばろうと思ってキッチンにもどった。
水を出してお皿を洗ってたけど、しばらくすると息が出来なくなってきた。
体があつい。
かゆい。
お部屋がチカチカして、暗くもなって、見えづらい。
苦しくて、立っていられない。
...ああ、やっぱり、もしもしした方が、よかったのかな。
お水止めなきゃいけないのに、苦しくて立ち上がれない。
「りつー、ただいまー」
遠くで神童さんの声が聞こえた。
今日は、おかえりなさいできなかった。
悪い子って、怒られるかな...
急にねむたくなって、おかえりも言えない。
しんどう...さん......
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