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嫉妬
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話し終わったのか、奏斗はソファーで凛月に絵本を読み聞かせていた。
「おーい、できたぞー。こっち座れー」
凛月が嬉しそうに奏斗とこちらに来るのを見てふと思う。
...なんか、凛月を取られたみたいで嫌だな...
ん!?俺今何を思った?嫉妬は見苦しいぞ俺。
第一、凛月は俺と住んでいるというだけであって......
「なに?険しい顔して。わー!美味しそう!」
「なんでもない。ケチャップは自分でかけろよ。」
「はーい!凛月くん、どうかける?」
「え...?」
「オムライスはね、ケチャップで絵とか字を書いたりするんだよ〜。僕は何にしようかなぁ。...あっ!凛月くん!描くから見てて!」
「うん」
奏斗と凛月は相変わらず楽しそうだ。
俺の中で黒い感情が渦巻く。
「出来た!これなんだと思う?」
「うさぎさんだ!」
「正解〜!次は凛月くんね!」
凛月がケチャップで絵を描き始める。
「あ!お日様だね!」
「うん、お日様、ぴかぴかで綺麗なの」
「うんうん、そうだねぇ」
楽しそうな2人をよそに、俺は普通にケチャップをかけた。
「あー!なんで普通にかけちゃうのさ慧ー!」
「俺はそういうのしないタイプだから。」
ああ、なんだか今日はイライラしてるな。
「冷たい大人だねー?凛月くんはこういう大人になっちゃだめだよ?」
「う、うん...。いただきます」
「いただきまーす!」
「いただきます」
少しは話しながら食べたが、結局雰囲気は悪いまま食べ終わった。
「じゃ、そろそろ僕は仕事だから帰るね!慧、なんでそんな機嫌悪いのか知らないけど、凛月くんに当たっちゃだめだよー?」
「はいよ」
「奏斗さん、ばいばい」
「またねー凛月くん!」
そう言って奏斗は帰っていった。
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