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外
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「凛月、行けるか?」
「うん、行くの」
凛月は靴を履かずに出ようとする。
「おい、靴履けよ」
奏斗が用意してくれた靴を凛月の足元に置く。
「これ、ぼくのくつ?」
「そう、外に出る時はこれを履くんだ」
凛月は俺の真似をして靴を履いて、立ち上がって足をパタパタ動かしている。
「あし、重いの」
「まあいつもよりはな。それは我慢しろ」
外に出た凛月は、外の匂いをすんすん嗅いでいる。
子犬かよ。
雀を見つけて近付き、雀が飛んでビクッとしていた。
それが可愛くて、クスッと笑ってしまう。
「神童さん、さっきのなあに?」
「あれは雀だ。ちっちゃくて可愛いだろ」
「すずめさん、かわいい」
「よし、そろそろ行くか!車に乗ってくれ」
凛月を助手席に乗せ、車を発進させる。
凛月はずっと窓の外を見ていた。
「おそら、ぴかぴか、青い」
「くるま、いっぱい」
「わんわん!わんわんだ!」
外を見てはしゃいでいる凛月は、今までで一番楽しそうな顔をしていた。
凛月は外が好きらしい。
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