アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
発見
-
寝てしまっていた。
凛月はまだ見つからない。
最初の頃は聞き込みもしてみたが、誰一人として凛月を見掛けた人はいなかった。
毎日毎日街を歩いて探し回ってる。
車でも探した。
凛月、怒ってごめんな。八つ当たりして悪かった。
俺、凛月が好きなんだ。
凛月がいないとだめだ...
お願いだから出てきてくれ...
今日も俺は夜の雨の街を探し回る。
奏斗も探してくれてる。
今日は、路地裏でも探してみようかな。
凛月と最初に出会ったのも、そんな所だった。
車に乗って、人気のない路地裏をぐるぐると見て回る。
やっぱりいない。
今日も見つけられないのか、と思ったその時、奥の道の端に、白い足のようなものが見えた。
凛月かもしれない。
見間違いかもしれないが、気が狂うほど凛月を探し回った俺は、怪しいもの全部が凛月に見えていた。
袋とか、木の影とか、猫ですら、遠くから見えると、「あれは凛月じゃないか!?」って、凛月だって信じたかったんだ。
車を停めて、走ってその物体のところへ向かう。
そこにいたのは
凛月だった
「凛月っ!!凛月!!」
全身痣と傷だらけになって、服も着ていないし、靴も履いていない。
最後に見た姿とあまりにも違って、ショックを受けた。
着ていた上着を羽織らせて抱き上げた身体は、物凄く熱かった。
確実に熱がある。凛月を後ろの座席に寝かせ、奏斗に電話を入れる。
「奏斗!凛月を見つけた!今から帰る!奏斗もすぐ帰ってきてくれ!」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
72 / 190